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私は地獄を見る。-I inferno see.-
地獄の日々の終わり











カラーブリアも私も醜い姿と化していた。
























































シチリアマフィアの下っ端から蹴られたが私は気を失わなかった。
何故なのだろう…それすら私は分からない。





蹴られて数時間が経つ…
お腹も空いて何も出来ずに壁にもたれかかっていた。

何故カラーブリアだけ?ローマとかは?
疑問でいっぱいになる頭。

歩きたいと思うが既に亡くなっている両手足。歩けやしない

誰かに助けを求めたい、けど皆奴隷として使われている。
私の事など眼中にない。
まぁ、当たり前の事か。



辺りがすっかり暗くなっても働かせるマフィア。
私も何かをやりたいとは思うが当分何も出来ない。
何も出来ない奴は殺すのかな?
それとも息絶えるまで放置し、死なせる……?
考えることすら面倒だ。
夜中になってもまだ働かせるマフィア。

「糞野郎共が…人々の幸せを奪って何が楽しいってんだ。」




「その強い心、目…気に入ったよ。」

「は……?」

いきなり声がするもんだから上を見てみる。
その男の人は、一見強そうには見えないがどこかがしっかりしてそうな目つきである。

「貴方は…?」
「あ、オレ?」
「そうよ。さっさと答えなさいよ。」
「オレの名前は…」




沢田綱吉


「ジャッポネーゼ?」
「うん。」
「なら…何でここに?」
「えっとー…偵察ってところかな?」
「偵察……だけじゃないな?」
「えっ?見透かしてた?」
「ふっ、当たり前よ。」
「仕方ないな…教えてあげるよ、君だけに」
「……?」

オレは10000に近い組織を傘下に置く、巨大組織の根城。

“ボンゴレファミリー”


「ボンゴレ…ファミリー?」
「うん。」
「もしや…そこにいるシチリアマフィアを配下に置いてるんじゃ…」
「逆だよ。マフィアはオレを狙ってくるんだ。」
「は…い?」
「何故かと言うとね……?」

オレはボンゴレファミリーの10代目曰く、

ボンゴレ]世


「ボンゴレ…]世?」
「うん。まぁ簡単に言えばイタリア全体を仕切るお偉いさんかな?」

「だったら…だったら何故シチリアマフィアを止められなかったのよ!!」
「それは…」
「答えなさいよっ!!」


私は沢田綱吉の胸ぐらを掴みたかった…けど両手がないからそれすら出来ない…
口がただひたすら動くだけ。


「…手と足は……?」
「ッ!…マフィアに、取られた。」
「可哀想に…」
「えぇ、可哀想で醜くて惨めよ!!それで結…」

私が自暴自棄になってやけくそになって自分を貶していれば沢田綱吉は人差し指で私の唇を抑えた。
「なッ、何よ…何か…」
「君をボンゴレに迎えるよ」
「えっ……?」

何を言ったの?私をボンゴレに迎える?
こんな可哀想で醜くて惨めな私を?

「ほ、本当?」
「うん。」

私は嬉しさのあまりに声が出なくて…涙が出てくるだけ。




やっと…やっと、地獄の日々から抜け出せる…

ヌケ…ダセル…

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あきゅろす。
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