SS 休日返上 甘々/惚気/エロ薄 心地よい重さと暖かい体温に目が覚め、視界の延長にある腕と手のひらに驚いて、眠気が吹き飛んだ。それからすぐに、背中に感じる温度に頬が緩むのを抑えられなかった。 (ほんと、幸せだなぁ・・・) 僕にこんな幸せを与えてくれる高城蓮という人間は完璧な存在。金髪の、染めなれた髪はさらさらきらきらしていて、見てるだけでも、あぁ柔らかそうだなぁって思う。きりっとした、吊り上った目は、それこそ最初の頃は怖かったけど、今は慈愛に満ちた目で僕を見るから、見つめられるだけでもう卒倒しそう。 薄い唇も、高い鼻も、すらりとした手足に、無駄な筋肉の無い体つき。高上蓮という、こんな完璧な人と僕を、神様はよくもまぁめぐり合わせたものだと思う。神様ありがとう。 だけど、そんなことを考えているうちに、はたとあることに気付いた。 「っ・・・(まだ、入ってる・・・!?)」 身じろぎ出来ない。蓮のそれは僕の中に挿入されたまま、完璧に立ち上がっていた。朝立ちというやつだ。 確かに昨日の夜、久しぶりに蓮の仕事が早くに終わって、僕のバイトも無くって、一週間ぶりにセックスしたんだけど、それがあまりにも激しくて、僕は出すものが無くなる位になって、途中から意識がなくなった、のは覚えてる。 ただ蓮は意識を失った僕を無理やり起こすことはしない。そのまま中に出して、後始末をしてくれて、それから寝て起きて、僕が起きるころに仕事に行ってしまう。だから、こんな状態は初めてで・・・というか、めちゃくちゃ固くなってるんだけれども!! 「ふ、ぅ・・・」 深く息をするだけでもうだめだ。蓮のカタチが分かって、締め上げてしまう。こんな状況なのに、幸福感で一杯で、キュンキュンしてる。 「は・・・っ、はうぅ・・・」 せっかくの休日だし、いつも頑張ってる蓮を起こしたくない気持ちもあって、僕はとにかくどうにかして蓮のものを締め上げない様に息をするかということに、全神経を使っていた。 だから気づかなかったんだ。 「・・・エロいな」 「っ!!」 掠れた声にびくっとなって、身体が硬直する。すると「きゅうって締まった」と蓮は耳元で囁いてくるものだから、さらに締め付けてしまった。 「れ、ん、起きて・・・いつから・・?」 「んー、神様ありがとうって言った時から?何に感謝してたんだよ」 蓮と出会えたことに・・・なんて恥ずかしくってさすがに言えない。 蓮は僕の旋毛にキスを落として、そのままぎゅうっと抱きしめてきた。 ぐぷぷぷっと昨日のローションの滑りも借りて、さらに奥まで入ってくるモノ。 「んぁっ・・・」 「あー・・・幸せ。朝からあったけぇし、エロいし、可愛いし」 最高、といって腰を前後に動かされる。ビリビリとした快感が這い上がってきて、僕の口からは甘い声が漏れた。 「ちょっ・・・れんっ・・・!」 抗議の声をあげようとした僕の腕枕をしていた腕が抜かれ、結合したまま僕は身体を反転させられた。足が高くあげられたときにはすでに視界に、蓮と天井が映っていた。 「れ・・・蓮、まさか、このまま、やんないよ、ね?」 笑顔で聞く。引き攣った笑顔であることは百も承知だ。でもここで笑顔でなければ、冗談だっていって蓮は抜いてくれない気がしたんだ。なのに、蓮は僕の期待を裏切って、笑顔を浮かべたまま腰を揺らし始めた。 「うぁっあ、あ、!」 「いやいや、昨日あれだけやって抜かないで!って言われたらさ、やっぱり満足するまで挿れといたほうがいいかなっておもったわけなんだよ」 「んぁ!あ、そんな、ことぉ・・!!」 「言ったぜ?そしたら朝からお前の中、うねるわ締め上げるわでギンギンなんだよ。だから、」 責任とって、とハートマーク付きで言われた。いや、カッコいいけど可愛くない!!とぐるぐるしだした思考回路で怒鳴ってみるが、あいにく口からでたのは甘い喘ぎ声。 「それにお前も勃ってるし・・・せっかくの気持ちの良い朝なんだ、しようぜ?」 やんわりと僕のモノを包み、シュッシュッと上下に扱かれる。僕はそこからも生まれる快感に首をひたすら振って合意の意を示した。すると蓮は僕のから手を放し、僕に覆いかぶさってきて、キスの雨を降らし始めた。もちろん腰を打ち付けて、ジュチュッジュチュゥッ!と恥ずかしい音を出しながら。 「たくさんイっていいからな、結城」 「あふっ、ああああ・・・!!」 そうしてこの休み一日を、僕は足腰が立たなくなったせいで無駄に過ごすことになるのであった。 訂正・完璧な見た目、だけど性格 に問題あり。 神様、どうにかして!! END [*前へ][次へ#] [戻る] |