小説
フルコース
「っふ…ん、む…」
ぴちゃぴちゃと濡れた音を室内に響かせながらキリトは俺の口内を貪る。
さっきから胸叩いたり髪の毛引っ張ったりしてんのにぴくりとも動かない。
寧ろさっきより深くなってるような…
「んー!」
本格的に酸素が回らなくなってきたのでキリトの胸を叩くも其の手を奪い取られソファに縫い付けられては俺も抵抗出来ない。
「…やっ、ん…ぅ…ー!」
ガリッ。
「っつ…」
「ぷはっ…は、ぁ…っ」
やっとの思いでキリトの口から逃れた。
何で口を離せたかって?
俺がキリトの舌を噛んだからさ☆
「…ルカ…」
「っ…!」
ぞわり。
底冷えする様な声と共に俺の顔の横に置かれる手。
…嫌な予感がする…
ちらり、とキリトに目線を向ければキリトは無表情で俺を見下ろしていた。
「お仕置き、されてぇか?」
…お仕置き。
前にも一度だけ体験した事がある
それはそれは大層なお仕置きだったよ。もう二度と体験したくないけどね!
俺は無言でブンブンと首を左右に振る。
ちなみにお仕置きっていうのは3種類あって、一つは10分間脇腹とか擽られるやつで、もう一つが10分間…デ、ディープキスで、もう一つは…その…強制的に射精させられるやつ…。
俺は前回の時フルコースだったけどな!(ドヤ顔)
…あー思い出しただけで眩暈してきた。
「フルコースでいくか…?」
いやいやいやいや俺死んじゃうから!
流石にフルコースは無理ですよキリト様!
その言葉を目線だけで訴えたもののキリトは目を細めククッと喉で笑った。
こういう事しても美形って得だよなー、男前って羨ましい。
そんな事を考えていた俺はキリトの怪しく動く手に気付かなかったーー
「うわっ!?」
俺の何かをぎゅっと握られ嫌な予感がしながらもキリトの手がある所に目線を向ければ…お、俺のあそこ掴んでるし!
「っ…や、やめろ馬鹿キリト!離せーー!!」
意味も無くバタバタ暴れてもキリトには何も効かない。
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