理科の時間柳生/過去拍手
空は青く、広大で、
(だから眠いんだけどね)
「みょうじさん」
『何、柳生?』
“それ”と指差す柳生の前には透明な石灰水の入った袋。
只今、理科の実験中。
2人でペアになって実験をしろとの先生の指図で柳生とペアになり、二酸化炭素の反応の実験中。
指差した袋を柳生に渡し、暇だし 柳生に話し掛ける。
『実験するってことは、反応するに決まってるじゃん』
「確かめ、みたいなものですよ」
そういって柳生は、袋に息を吐き出す。
「みょうじさんが振りますか?」
『ん、暇だしね』
柳生の息が入った袋を右に左に、上に下にありとあらゆる方向へ振る。
すると、さっきまで透明だった石灰水は白く濁っていた。
『…ね、反応した』
「そうですね」
柳生はそういうとノートに結果をまとめだした。
ああ、そっか。
ノートにまとめなきゃいけないんだ。
『柳生、後からそのノート映させて』
あたしが柳生に話し掛ける。
柳生は優しく“いいですよ”と笑いかける。
…ああ、また暇だ。
理科の時間-柳生-
(石灰水が二酸化炭素で反応すると言うならば、
僕は貴女の声反応だけにします)
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