犬も喰わぬ、とやら緑間
『っ、だから、シンくんには関係ないじゃん!』
「関係ないとはなんだね。失礼なのだな、キミは。」
『シンくんに言われたくないよ!シンくんだって、いっつもいっつも、バスケバスケバスケって…!』
「それは今の話に関係ないのだよ、話を反らさないでほしいのだよ」
『関係あるもん!だって、私、昨日ゆきちゃんとお買い物してただけだよ!』
「だから昨日は俺と帰らなかったのだな。俺より椎名の方がいいというわけか」
『シンくんだって、黒子君とか黄瀬君とかと帰ってるじゃない!いいじゃん、シンくんは私よりバスケが好きなんでしょ!もういい、別れる!』
「なっ!?」
『私より好きなバスケと仲良くしてればいいじゃない!』
「…っ、なら別れればいいのだろう!」
『……え…、』
「お前はそれで幸せなのだろう、なら別れた方がいいのだよ」
『…っ、やっ、やだよ!別れたくない!だって、私、シンくんのこと大好きなのに…!』
「おっ、俺もお前のこと…好き、なのだよ」
『シンくん…!』
「ねー、黒子っち…」
「何ですか、黄瀬君」
「いい加減あの2人どうにかならないんスかー。毎日あれだとこっちも疲れるんスけど…」
「…2人共相手がどんなに自分が好きか理解出来ていないんですよ。お隣りのクラスの椎葉さんが言ってました、昨日のお買い物は緑間君にお守りを買いに行くためだと。」
「えー、なんスかそれー…緑間っちも彼女に試合でかっこいい姿見せたいって言って、毎日遅くまで練習してるんスよ?」
「……慣れれば無視出来るものです」
「えっ、それまでこれ我慢しなきゃいけないんスか!?」
「仕方ないでしょう…本人達は別れる気なんて更々無いんですから」
「あれ迷惑以外の何でもないっスよー!」
傍から見ればそれは
(まるでただの痴話喧嘩)
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