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生徒会と言えば学園でいう華。
可愛いのから格好いいのまで揃っていて、生徒達に絶大な人気を誇り、一人一人に親衛隊がいたりする。
俺は傍観してる筈だった。
それが、何故、こんなことに…。
「藤堂副会長だ!」
「あっ今僕のほう見た!」
「何言ってんの、僕だよ!」
「…かっこいいなぁ…」
廊下を通るだけでキャピキャピとまるで女の子のような男がはやしたてる。可愛いけど、全部男。
畜生…涙で前が見えないぜ…。
「幸希様!こんにちは」
「うん」
人混みをかきわけて、可愛い男の子が挨拶してきた。
副会長親衛隊隊長の島原瞳。薄茶の髪と瞳で、背は小さく、華奢。顔も整っていて親衛隊がいるほどだ。
最初見た時は親衛隊隊長受けキタ−−−!って感じだったが、俺一筋らしく、あっけなくその夢は破れた。周りにイイ男たくさんいるからそっちに心変わりしてくれないかな…。
「今日はどうされたんですか?」
「理事長に呼ばれてて」
だから少しテンションが下がっている。
理事長が美形のオッサンだったら張り切りようもあるが、さすがに80歳のおじいさんに萌えることはできない。いや、理事長は優しいおじいさんで理想の祖父みたいで好きだけど、それとこれとは話が別だ。
それにわざわざ呼び出しとか一体何の用だ。俺は一応成績もトップで素行も良い。面倒がおこらないように常に笑顔だし(ニヤニヤしててもバレない)、人に接する態度も良い。
理事長の反感をかうようなことはしてない、多分。
「それにしても…何でしょうね?もしかして転入生とか」
ハッ!
そうだ、その可能性もあるかもしれない!
王道、変装、秘密持ち、平凡…どれがきても萌える自信はある。バッチコイ!
「ごめん、急いでるから」
「あ、そうですね。こちらこそすみませんでした」
ぺこりと頭を下げた瞳を後にして、俺は早足で歩いた。
wktkすぎる!
待ってろよ、転入生!
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