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人生はそううまくいかない




それは中学3年の冬のある日。
友達の北山加奈と話している時に俺は運命の出会いをした。

「幸希、まだ学校決まってないんだっけ?」
「そうなんだよ。行きたいところもないし…」
「じゃあ、ここどう?」

そう言って渡されたのは1つのパンフレット。
中をパラパラとめくってあることに気づき、目を見開いた。これは…!

「男子校、それも全寮制」

加奈がにやりと笑った。笑いたくなるのも解る。

全寮制の男子校とくれば、答えは1つしかない。

「行くに決まってるだろ!」


生BL見放題。



そう、俺―――藤堂幸希は腐男子である。







そうして、北山加奈という(腐)友達からこの学校を紹介されてから2年。

毎日がBLの見放題、生徒会が王道転入生に絡む展開も見れたし、本望だ。今なら死ねる!
ごめんなさい嘘です。

BLは確かにあるけど、王道転入生なんか来ない。理事長も優しいおじいさんだし、暴走族に入ってる奴なんか1人もいない。
それに何よりも萎える事が1つ。

「副会長、何してるんですか?」
「…今行く」



俺は、いつの間にか生徒会の副会長長になっていたのです。










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