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パートナー (r、z)


「なぁ、覚えてるか?
『レノとコンビ組むなんて無理。組める奴がいたら見てみたい』って昔ケリーに言われてたよな、お前」

「あー、言われたなぁ。
あれはなかなか傷ついたんだぞ、と」

「しょうがないじゃない。あの頃のレノ、本当に無鉄砲だったんだもん」

「何、今は治ってんの?」

「‥‥‥んー‥あれ?」

「オイ。本当にちょっと傷つくんですけど」


久しぶりにザックスとレノと飲むことになって。
懐かしい話題に花が咲いてきた勢いでカンセルも呼び出そうという話になった。
電話すれば、後輩と飲んでいたみたいだけど合流するとのこと。

「カンセル、も少しで着くって」

「おう!
‥‥いやー‥」

「何?ザックス?」
「‥んだよ」

「‥‥いや、ルードは偉大な奴だな、と思って」

「あははは!」

「‥っ、くっそ。
今にみてろよ、と」

「本当、ルードには頭上がらないわね、レノ」








不真面目なレノの保護者兼パートナー、ルード。

レノがタークスに入って半年するかしないかの頃だった。


『パートナー?決まったけどな、最悪だぞ、と』

初めてルードのことを聞いたのはザックスの手術の結果を聞くのと私のタークス行きが決定した報告を兼ねて久しぶりにレノとご飯を食べに行ったときだったと思う。
第一印象は最悪だと、とにかくレノは言っていた。

無口で、冷静で、冷たい奴。

今では考えられないけれど、
実際に出会った頃は私もそう思っていたし、苦手な人でもあった。サングラスの奥の冷たい瞳がすごく嫌だった。



『‥‥‥お前が死神か』

初対面でルードが私に言ったこの一言で、唐突に関係が動き出したのだと今になって思い出す。
後で『悪い。手が滑った』と思いっきりレノに殴られたらしい。
『あの時のレノは怖かった』とルードは苦く笑うけど。

仕事に真面目で冷静、常識のあるルードと。
だらし無いけど熱くて、正義を持ってるレノ。

最初こそ相容れなかった2人でも影響しあって、今やいろんな意味でタークスの最強コンビだ。







「パートナーかぁ、いいなぁ。
私もコンビ組んでみたいなぁ」

「ルードはやらないぞ、と」

「いいもん、‥‥シスネとかどうかなぁ。絶対楽しいと思うんだけど」

「「シスネ!?」」

「なんでザックスまで驚くのよ」

「いや、‥お前、シスネとそんなに仲良いのか?」

「普通に仲良いと思うけど?」

「そういや、シスネが仕事以外の話を誰かとしてるのって‥ケリー以外見たことないぞ、と」

「うーん。
彼女人見知りだからねぇ」

「なんだそりゃ」

「あんまそんなことばっか言ってると英雄様がヤキモチやくんじゃねー?
忘れてるみたいだけど、お前らコンビだろ?ある意味神羅最強の」

「あー‥、コンビ‥なのかな?」

「オレに聞くなよ、と」



「悪ぃ!遅くなった!」

「遅いよカンセル!」

「カンセル、わかってんだろーな?」

「は?」

「もちろん、今日はお前の奢りだぞ、と」

「はぁ!?
ふざけんなよ、だいたいな‥」

「はいはい、なんでも良いから
とりあえず、もっかい乾杯ね」

「なんでも良くないだろっ!」





仕事のコンビも大切だけど。

やっぱり、仲間って素敵だ。

きっと友達なんてレベルはもう超えちゃってるね、私達。

切磋琢磨?

みんなそれぞれ成長していく。

大人になった私達も、
懲りずにこうして集まって
馬鹿みたいに騒いでいたらいいなと願う。



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あきゅろす。
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