短編
11
そいつはどこか焦ったように、俺のナカを掻き回していた。
「ぁっ、ぁ゙ぁぁっ…とまんな、いっ…!」
指がしこりを押し潰すたびに、自身から白濁が溢れ出してくる。
気持ち良すぎて、意識が飛びそうだ。
でも、まだ足りなかった。ナカがじんじんと疼く。もっと、もっと奥、って。
気が付けば、後ろを締め付けながら大きな声で叫んでいた。
「ぁ゙ぁっ!ぁっ、もっと…太くて、かたいのでっ…ついてぇっ…!」
「ッ、も、だめだっ…!」
「んぁっ…!」
指が引き抜かれて、変わりに硬くて熱いモノが押し付けられる。ずぷずぷと音を立てて入ってくる、太くて長いモノ。
(う、そ…!)
「すご…なか、絡み付いて…!」
「ぁっ、ぁっ…ぁ゙ぁぁっ…!」
そいつの自身で突き上げられていた。腰をつかまれて、激しく揺さ振られる。
けど、男に抱かれているとか、もう何も考えられなかった。
「はぁっ、名前…何て言うのっ?」
そいつが息を荒げながら聞いてくる。低くて艶のある声。腰がぞくりとする。
「ぁ゙ぁっ!ぁっ…あ、き…!あき…ぁぁぁっ!」
アキトって言おうとしても、激しい突き上げに最後まで言うことができない。
そいつは嬉しそうに俺の名前を呼んだ。
「アキ…」
「っ…!」
耳元で囁かれて、ナカをキュッて締め付けてしまう。ずっと思ってたけど、こいつの声、ヤバい……!
「アキ…『リョウ』って呼んで?」
「ふぁっ、ぁっ…りょ、う…?」
「そ、俺の名前。呼んでっ?」
リョウが後ろから抱き締めてくる。俺は無我夢中で名前を呼んだ。
「リョウ…リョウっ!」
「くっ…!」
「リョウっ…きもち、いいっ…!」
「ッ、アキっ!」
さらに激しく打ち付けられて、頭の中が真っ白になる。もう何も分からない。
俺は壊れたみたいに、リョウの名前を呼び続けた。
「はぁっ、アキっ…!」
「ぁ゙ぁっ、リョウっ…!もっ、イッちゃ…!」
「っ、俺も…!」
熱の解放を求めて、身体が高ぶっていく。
「ぅっ…!」
「ッ、ぁぁ───っ!」
最奥に叩きつけられて、俺とリョウは同時にイッた。
***
「ん……」
一瞬、意識を飛ばしていたらしい。
気が付くと、裸のままリョウに抱き締められていた。薬の効果は切れたようで、もう身体は熱くない。
へらっと笑うリョウを見て、さっきまでのことを思い出す。一瞬で顔が真っ赤になった。
「はなっ…い゙っ!」
慌てて離れようとして、腰に走った激痛に呻く。リョウが慌てて身体を支えてきた。
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