短編 7 リョウは、普段はただのヘタレだけど、一度カメラを回すと全くの別人になる。要求されれば鬼畜で冷徹非道のどうしようもないサドそのものに。 声優……役者なんだからその役になりきるのは当たり前かもしれない。でもリョウの場合、あまりの豹変ぶりに、たまにどちらが本性なのか分からなくなる。普段の方が演技をしているのかと思うくらいだ。 そして俺は、一度スイッチの入ってしまったリョウには絶対に逆らえない。この鋭い瞳に見つめられて、その低い声で囁かれたら……。 ……身体が、疼いてしまう。どうしようもないくらい、熱く。 「……お前は紅茶もろくに淹れられない上に、奉仕も満足に出来ないのか?」 リョウの目がスッと細められる。嫌な予感がした瞬間、 「ん゙ぅっ!んぁ゙っ、ぁ゙ぁぁっ!?」 突然の後ろへの強い刺激に、大きく目を見開いた。 手にしたスイッチでバイブの強さを上げられたらしい。 ゴツゴツした突起にナカを激しく掻き回されて、頭の中が真っ白になるような快感に、思わず自身から口を離してしまう。 「ぁ゙ぁぁっ!ぁ゙っ、ひぅぅっ!」 「誰が休めと言った?」 「っぁ゙…ッ!」 快感に浅ましく喘いでいると、さらに機嫌の悪くなったリョウに前髪をつかまれて、口にモノを近付けられた。 でも媚薬で敏感になり過ぎた身体には後ろの刺激がキツくて、もう銜えることができない。 「口を開けろ」 「ぁ゙っ…も、むり…!ごしゅじ、さまぁっ…!」 「……………」 「ひっ…ぁ゙ぁぁっ!」 長い足が俺の股間に伸びてきて、イきたくてふるふると震えているモノをぐりぐりと踏みにじった。 「ぃ゙っ、ぁ゙ぁっ!や、めっ…!」 快感と痛みが同時に押し寄せてきて、涙がボロボロと零れる。 震える手でリョウの足にしがみ付いたけど、冷徹なご主人様は俺を冷たく見下ろすだけで一向に止めようとしない。 「っぁ゙、ぁ゙ぁ───っ!」 爪先で先端を強く押し潰された瞬間、俺は大量の白濁を吐き出してしまった。 「ぁ、ぁぁっ…!」 長い射精を終えて、床に力なく崩れ落ちる。 自身から足は退けてもらえたけど、後ろはバイブに刺激されたままで、這いつくばったままガクガクと震えることしかできない。 「……主人より先にイくとはな」 「ひっ、ぁ…!」 腕をつかまれて乱暴に引き起こされる。再びベッドの上に押し倒されて、太股をするりと撫でられた。それだけでビクリと反応してしまう身体が恨めしい。 [*前へ][次へ#] |