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櫻井家の食卓
2


「俺は今から出掛けてくる。昼飯はいらない。夕方までには帰る」
「えっ、ちょっ…ていうか手紙はどうなったんだよ!」

そのまま出ていこうとするので慌てて呼び止めた。

そもそもあんな……ことやこんなことされたのは、和兄宛ての手紙の返事を書くためで……途中で投げ出されたら俺はヤられ損だ。そんなの嫌に決まってる。

「……ああ、それならとっくに書いた」
「へっ?」
「ほら、そこ」

和兄が指差したのは机の上。そこには一通の封筒。

「い、いつの間に……?」

俺が驚いていると、和兄は何でもないことのようにさらりと言ってのけた。

「昨日、お前がバイブでよがってる時に」
「はぃっ!?」

ということは、俺が必死で和兄のお仕置きに耐えていた時にはすでに手紙は書いてたってことで……始めから自分が楽しむためだけに俺はヤられたのか。

「じゃあな……ああ、朝飯作っておいてやったから」

和兄はそう言うと、呆然とする俺を置いてさっさと部屋を出ていってしまった。

「……な、」

何て奴だ!やっぱり和兄は鬼畜で外道の変態野郎だ!


***


和兄が作ってくれたありがたい(皮肉)朝食を食べて、洗濯と軽い掃除を終えた俺はリビングのソファーに寝そべっていた。家事に疲れたわけじゃない。腰が怠くて起きる気力がないからだ。

「クゥーン……」

保智が心配そうに擦り寄ってくる。

「っ、保智!俺の味方はお前だけだ!」

そう言って抱き付くと、嬉しそうに戯れてきた。くっ、可愛い奴……!

「ぶっ、あははっ!くすぐった…!」

ソファーに寝転んでいた俺の上に乗っかって、ペロペロと顔中を舐めてくる。

「はははっ、はっ……ひぁっ!?」

突然、顔だけじゃなく耳まで舐められて女の子のような高い声が出てしまった。
その反応に気を良くしたのか、保智は耳たぶをねっとりと舐め上げて、そのまま窪みに舌を入れて抜き差しし始める。
くすぐったさと同時に、ゾワゾワとした感覚が這い上がってくる。

「あっ!ぽ、保智っ…そこは、だめだっ…て…!」

舌から逃れようとして、顔を背けて耳を手で塞ぐ。すると、今度は首筋に舌を這わせてきた。

「やっ、あはっ…!ひっ、ぅっ……!」

なんとか押し退けようとするけど、保智はデカい上に全体重をかけて乗っかられたら身動きがとれない。

……てゆうかお前、何か息荒くないか!?

ハッハッと首筋にかかる熱い息がこそばくてムズムズする。

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あきゅろす。
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