櫻井家の食卓
5
「ちょっ…!」
自由な足で抵抗しようとするけど、和兄はそれを難なく封じ込んだ。
「おい、暴れるな。……そんなに酷くされたいのか?」
「ひっ…!ごめんなさ……!」
低い声で言われて情けない声が出る。今までお仕置きと称して和兄にされた恐ろしいことがよみがえってきて、身体がガタガタと震え始めた。
「本当にごめっ……だって、あの子が可哀相だと思って……!」
「……そこまで言うなら、手紙の返事を書いてやろうか」
「え……?」
「ただし、お前も手伝うならな」
言い方は偉そうだけど、もしかして助かるチャンス?それなら何だってやる。あの子にも返事が渡せて万々歳だ。
「て、手伝う!何でもするから!」
「そうか」
和兄は一度ベッドから離れると、机の引き出しをごそごそと漁り始める。
あれ、放してくれるんじゃないの?
しばらくして戻ってきた和兄の手に握られているモノを見て、一気に顔が引きつった。
「そ、それ……!」
「何でもするんだろ?」
和兄はこれ以上ないくらい良い笑顔を浮かべている。
「できるまで許してやらないからな」
ああ……やっぱり終わったかも、俺。
***
静かな室内に羽虫の飛ぶような音が聞こえる。決してハエが入り込んだわけじゃない。
「……『もし良ければこの番号に連絡して下さい。』か……」
「んっ、ンんっ…!ふっ、ぅ…!」
「赤の他人にいきなり電話して何を話せって言うんだろうな。なぁ、文弥?」
「ひっ!やっ…ぁ、いゃぁっ…!」
机の前でペンをくるくると回しながら和兄が聞いてくるけど、俺はそれどころじゃない。
あの後あっさりズボンと下着を脱がされて、前と後ろを嫌というほど弄られた挙げ句に、前にリングをはめられ、後ろにはバイブを突っ込まれてしまった。もちろん抵抗なんてできない。
そして和兄は無慈悲にもバイブのスイッチを入れると、俺をベッドに放置して机にどっかりと座ってしまった。
つまり現在、和兄の手紙を書く手伝いと言う名のお仕置きを受けている。
「そうだな……『お手紙どうもありがとう。とても嬉しかったです。』……文弥、この後どう書けばいい?」
「ふぁっ…ぇっ?な、なにっ…?」
「だから、文章の続き」
「ッ、ぁぁぁっ!」
バイブの強さを上げられた。後ろへの激しい刺激に、身体がびくりと跳ね上がる。
「ぁァッ!んぁっ、やっ、やめっ…!」
「ほら、早くしないといつまでも終わらないぞ」
「ひぁぁっ!こ、なのっ…む、りっ……!」
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