[携帯モード] [URL送信]

櫻井家の食卓
オマケ1
*オマケ(拓海×文弥)*


「……気に入らねェ」
「な、何だよ急に」
「兄貴、またアイツとヤッただろ」
「な、違っ…あれは…!俺は勉強を見てもらいたかっただけなのに和兄が無理やりっ……!」
「それが気に入らねェって言ってンだよ」
「ひぃっ!(何で拓海が怒るんだよ!)」
「それに、この話は始めは俺が兄貴に勉強を教わりながらヤる『家庭教師“で”トライ』ってやつだったらしい」
「えっ、そーなの!?」
「なのに、いつの間にあの野郎と入れ代わったんだ。あームカつく」
「知らねーよそんな裏事情!」
「つーわけで兄貴」
「え…何…?ま、まさか……」
「勉強、教えてくれンだよな?(ニヤリ)」
「ひぃーっ!」

と、いうわけで……。


家庭教師“で”トライ(笑)


「……た、拓海?」
「………」
「……、拓海ってば」
「なぁ、ここ分かんねェんだけど」
「あ、えっと…先に動詞を書き換えて……」
「ああ、なるほど。じゃ、コレは?」
「それは……っ、おい拓海!」
「ンだよ?」

焦って声を荒げると、拓海は不満そうに顔をしかめた。いや、文句を言いたいのはこっちなんですけど。

「ちゃんとやれよ!」
「あ?何だヤッてほしかったのか」
「ぎゃーっ!違うっ!」

何を勘違いしたのか、拓海は俺のベルトを掴んで外そうとしてきた。思わず悲鳴を上げてその手を叩き落とす。

「ま、真面目に勉強しろって言ってるんだよ!」
「してんじゃん」
「っ、だったら何でこんな体勢……!」

俺達は問題集やノートを広げた低い机の前に座っていた。ただし、俺は拓海に後ろから抱え込まれるようにして。
片方の手はしっかりと俺の腰に回されていて、机と拓海の間に挟まれて身動きが取れない。

「くっついた方がヤりやすいだろ?」

何を!?じゃなくて!どう考えても勉強しにくいだろ!

拓海が俺の部屋に来て、いきなり勉強を見てくれと言ったのは約数十分前。
今まで勉強なんかしたことなかったのに、どういう心境の変化かと思えば……何ですかねこの状況は。

ため息を吐く俺とは対称的に、拓海はえらく上機嫌だ。

「それに、こうしてたら落ち着くんだよ。集中できて勉強もはかどるだろ?」

俺が落ち着かねぇよ!高校生にもなって弟に抱き込まれるとか恥ずかしいし!

それに、さっきから拓海の吐息が耳とか首にかかってすごくくすぐったい。しかも腰に回された手は明らかに怪しい動きをしている。どさくさに紛れて何やってるんだお前は!

[*前へ][次へ#]

8/9ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!