櫻井家の食卓
6
拓海は不安そうに見上げる俺を見て薄く笑った。そして、ぽつりと呟かれた一言。
「……絶対に泣かせてやる」
……ああ、俺ってコイツ等のNGワードを踏むのが得意なのかな……。
***
「……あっ、嫌だっ!マジで止めろって……!」
「っとに、兄貴って嫌がってばっかりだな。アイツは良くて俺はダメなのか?」
「ちがっ…そういう意味じゃ…!」
「マジでムカつく」
人の話を聞けーっ!
あの後、担がれるようにして二階へ上がると、無理矢理拓海の部屋に連れ込まれた。
もちろん抵抗したけど何の意味もなかったな。というか弟に力で勝てない俺って……。
で、ベッドの上に放り投げられて再び組み敷かれてるところだ。……服?そんな物とっくに剥ぎ取られて投げ捨てられたよ。ははは……。
「……で、アイツにどんなことされたんだ?」
拓海が俺の腰や脇腹を撫で回しながら聞いてくる。逃げようとしても、身体を強く押さえ付けられているので身動きがとれない。
手の動きがくすぐったくて、僅かに身体を震わせた。
「ンッ…ど、どんなって……」
「例えば……こんなこととか。好きだろ?兄貴」
「ひっ、ぁ……!」
そう言いながら見せつけるように乳首を口に含んで、チュッと音を立てて吸い上げられた後、緩く歯を立てられた。下半身に直接響く刺激に腰がびくついてしまう。
「ひぁっ!ゃっ、やめっ…!」
「早く言えって」
「そ、なのっ…言えるわけっ…!」
「じゃあ止めてやんね」
「んぁっ!ぁぅっ!」
乳首を弄られたまま自身を握られて、ゆるゆると上下に抜かれた。すでに勃ち上がっていたそこは、拓海の愛撫に嬉しそうに先走りを溢れさせる。
「ふぁっ!ゃっ、ひぁぁっ…!」
「エロ……感じ過ぎだって」
「ぁぁっ、だってっ…!」
弱い所を責められて感じるなって言う方が無理だ。
竿を抜かれながら先端を指で弄られて簡単に限界まで追い詰められる。腰ががくがくと震え始めた。
「んっ、ぁぁっ、もっ…イ、くっ…!」
「ンだよ、もう限界?仕方ねぇな」
拓海は鼻で笑うと、射精を促すように手の動きを激しくさせた。ぐちゅぐちゅと耳を塞ぎたくなるような水音が部屋に響く。
「ほら、イけよ」
「はっ、ぁっ………ぁ゙ぁぁぁぁっ!」
先端を軽く引っ掛かれて、俺はあっけなく拓海の手に白濁をぶちまけてしまった。ぐったりと身体がベッドに深く沈み込む。
「……やらしー。そんなにヨかった?」
「はっ、ぁ…ぅ……」
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