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華の人


K side


「『B』が動き出したということは、もう暫くしたら敵の本拠地も分かるはずだ。それまではまだ何もするな。」



「なんでアジトが分かるなんて事が言えるんだい?」



「時期に分かる。」




俺の言葉に、不満そうな表情を浮かべるリアンとグロヴィアだが、しつこくは問い質してこなかった。





俺達が話し合った作戦は、囮として各部隊の腕の立つ奴を『B』の所に行かせる。…一言で言えば特攻隊、だろうか。

敵の体勢が崩れたら、次に全員で乗り込む。そこで、下っ端は下っ端同士で殺り合ってもらう。



俺達が動くのは、邪魔な連中が居なくなった時。



大まかな作戦はこんなものだ。だが、俺は作戦通りにいくとは微塵にも思っていない。『B』がどうでるかなんて予想も出来ない事だから。




「まぁ、向こうからすれば、俺達の動きも読めないものだろうけど、な…」


「陛下?」

「なんでもない。今日は以上だ。」


グロヴィアが小さく首を傾げて俺を見ていたが、俺は目を合わせる事なく立ち上がって研究室を出ようとする。



が、それをリアンが止めた。



「ねぇ、陛下。話をかなり戻すけどさ、あの『スネーク』って何?陛下の『何か』であることは間違いないよね?」



「…知らん。」


「ウッソだ〜!知らないのはアルベリヒって名前がでしょ?」



俺は眉を顰めてチッ、と舌打ちをする。なんでコイツは時々鋭くなる。さて、どうしようか……リアンには薄々気付かれているようだし、はぐらかしきれないだろうな。





















……………話すか。






脳内で考えた結果、そうなったので、全て話した。俺が拾ったがなぜ『銀狼』ではないのか、身を隠すために部隊に入っていること。



「ほかにも、いるの?」


「『スパイダー』と『レイブン』。」


「三人もいるのか……。」


聞いてきたグロヴィアが俺の言った名前を小さく呟き、黙り込んだ。
リアンは興味津々に瞳を輝かせる。俺が拾った、という所で興味が引かれたようだ。

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あきゅろす。
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