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短編集・読み切り



「ココ、いっぱい擦ってやるから高取の指

 だと思ってイッていいよ」

「あっ、そんなッ、高取君っ、あぁッ…!」


 弱い所を一点集中で責めたてると、岡本

の膝がケツをこちらに突き出したまま耐え

きれないようにガクガクと震えた。

 いつもなら岡本の奥までチ●ポを突っ込

んだ者を捕えて離さない搾り取るような締

め付けが弱点を責めたてる指を襲う。

 しかしどんなに締めても達することのな

い指先の快楽攻めから逃れる術などなく、

一人で登りつめていく。

 そして高取の名を口走ったと思ったら背

を反らせたまま指を締め付けて動かなくな

った。

 痙攣する縁が締め上げると同時に指の動

きを止めると、チ●ポを握ったままの手を

汚しながら精●がダラダラと勢い無く零れ

ていく。

 しかし射●が長引くだけその快楽は長く

続くらしく、精●を搾り取るような縁の蠢

きが続く。

 こんな体内に取り込まれたら、確かにそ

の気がない者でもたまらずに放ってしまう

だろう。

 いつも岡本に突っ込んでいる悪友達をは

じめとする岡本を犯したい連中の気持ちも

解らなくない。

 岡本のケツは一瞬男だということを忘れ

させるほど名器なのだろう。


「岡本がイクの初めてみた。

 岡本ってチ●ポ擦らずにケツをガンガン

 掘られてイクんだ?

 ホントに女みたいだな」

「高取君のこと考えるので精一杯だったか

 らっ」


 岡本は首を横に振るけど、ケツだけでイ

クなんて男としてのプライドを捨てている。

 まして女に負けず劣らずの締め付けをす

るとなったらチ●ポの存在意義なんてない

も同然だろう。

 いや、不特定多数の人間に犯されてるっ

てだけで人間としてのプライドを捨ててい

るんだから今更なんだけれども。


「高取のことホントに好きでたまらないん

 だな。

 こんなことさせてんのも高取だろうに」


 つくづく岡本の喜びは理解できない。

 理解はできないけれど、そこまで自分を

犠牲にしてしまえるだけのめり込める相手

がいるのは羨ましいとはチラっと思う。

 締め付けの弱くなった穴から指を引き抜

くと同時に体の中に残った精●が糸をひい

て零れる。

 指の抜かれた穴は誰のものとも知れない

精●で濡れて物足りなさそうにヒクついて

いた。


「高取君がしたいようにしてほしいから。

 そうやって高取君が構ってくれるなら、

 僕も嬉しいし…」

「ふーん?」


 やはり岡本の考えは理解できない。

 だが、だからこそこうして自分のような

相手にも、そして初めて顔を合わせた相手

にでも喜んで体を開くのだと思えば都合が

いいのは確かだった。

 それを利用して暗い欲望を満たせるのな

らこれからも利用してやる。

 それぞれの立場で満足が得られるなら、

傍から見てどんなにおかしな関係でも構わ

ない。


「岡本が高取の事を好きでたまらないって

 いうならそれでいいよ。

 オレはオレで楽しませてもらうし」


 この体を使って。

 自然と浮かんでくる笑みを噛み殺しなが

ら岡本に突っ込んでいた指を見る。

 すっかり他人の精●で汚れた指先は、今

更どんなに言い訳をしても戻れないところ

まできているのだとオレを納得させるのに

充分だった。





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