短編集・読み切り
◆
「ココ、いっぱい擦ってやるから高取の指
だと思ってイッていいよ」
「あっ、そんなッ、高取君っ、あぁッ…!」
弱い所を一点集中で責めたてると、岡本
の膝がケツをこちらに突き出したまま耐え
きれないようにガクガクと震えた。
いつもなら岡本の奥までチ●ポを突っ込
んだ者を捕えて離さない搾り取るような締
め付けが弱点を責めたてる指を襲う。
しかしどんなに締めても達することのな
い指先の快楽攻めから逃れる術などなく、
一人で登りつめていく。
そして高取の名を口走ったと思ったら背
を反らせたまま指を締め付けて動かなくな
った。
痙攣する縁が締め上げると同時に指の動
きを止めると、チ●ポを握ったままの手を
汚しながら精●がダラダラと勢い無く零れ
ていく。
しかし射●が長引くだけその快楽は長く
続くらしく、精●を搾り取るような縁の蠢
きが続く。
こんな体内に取り込まれたら、確かにそ
の気がない者でもたまらずに放ってしまう
だろう。
いつも岡本に突っ込んでいる悪友達をは
じめとする岡本を犯したい連中の気持ちも
解らなくない。
岡本のケツは一瞬男だということを忘れ
させるほど名器なのだろう。
「岡本がイクの初めてみた。
岡本ってチ●ポ擦らずにケツをガンガン
掘られてイクんだ?
ホントに女みたいだな」
「高取君のこと考えるので精一杯だったか
らっ」
岡本は首を横に振るけど、ケツだけでイ
クなんて男としてのプライドを捨てている。
まして女に負けず劣らずの締め付けをす
るとなったらチ●ポの存在意義なんてない
も同然だろう。
いや、不特定多数の人間に犯されてるっ
てだけで人間としてのプライドを捨ててい
るんだから今更なんだけれども。
「高取のことホントに好きでたまらないん
だな。
こんなことさせてんのも高取だろうに」
つくづく岡本の喜びは理解できない。
理解はできないけれど、そこまで自分を
犠牲にしてしまえるだけのめり込める相手
がいるのは羨ましいとはチラっと思う。
締め付けの弱くなった穴から指を引き抜
くと同時に体の中に残った精●が糸をひい
て零れる。
指の抜かれた穴は誰のものとも知れない
精●で濡れて物足りなさそうにヒクついて
いた。
「高取君がしたいようにしてほしいから。
そうやって高取君が構ってくれるなら、
僕も嬉しいし…」
「ふーん?」
やはり岡本の考えは理解できない。
だが、だからこそこうして自分のような
相手にも、そして初めて顔を合わせた相手
にでも喜んで体を開くのだと思えば都合が
いいのは確かだった。
それを利用して暗い欲望を満たせるのな
らこれからも利用してやる。
それぞれの立場で満足が得られるなら、
傍から見てどんなにおかしな関係でも構わ
ない。
「岡本が高取の事を好きでたまらないって
いうならそれでいいよ。
オレはオレで楽しませてもらうし」
この体を使って。
自然と浮かんでくる笑みを噛み殺しなが
ら岡本に突っ込んでいた指を見る。
すっかり他人の精●で汚れた指先は、今
更どんなに言い訳をしても戻れないところ
まできているのだとオレを納得させるのに
充分だった。
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