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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「お兄さん、元の大きさになりたいって強

 く思いながらぼくにキスして?」

「え?なんで…」

「いいから。ね?」


『青年は驚きながらも小鳥に言われるまま

キスしました』


 えっ!?いやいやいや…。

 なんで小鳥の姿の時まで


『さっさとする』


 グイッ


 気配もないのに避ける間もなかった。

 気づいた時には唇が触れていて、触れた

瞬間白い煙に包まれた。

 ぼわんっ!
 

「あ…あれ…?」

 そして視界から煙が消えた時にはもう元

のサイズに戻っていた。

 しかも服を置いてきたはずなのに、いつ

の間にかTシャツにジーンズ姿だ。

 少年も麻のシャツに短パンをはいてい

た。

 
 よかった…。

 さすがに元のサイズになって裸でうろつ

くのはまずかっただろうから。


「これで今夜も“お礼”ね?」


 ちゅっ

 わが身に起きたことに驚いている間に唇

に柔らかいものが触れた。

 ぽかんとする俺を見ながら少年はさぁ行

こうと俺の手を引っ張った。


「こ、今夜もって、あの…えっ!?」


 促されるままに立ち上がり歩き出しなが

ら尋ねてみたけど、すでに少年は市場にひ

しめく店を見て回るのに忙しく返事をしな

い。





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