悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*
人はどれほどに絶望し打ちのめされて
も、たった一つ希望があれば生きていけ
る…。
だとしたら、駆の存在は自分にとってま
さにetoile。
闇夜に浮かぶ、小さな小さな星の瞬き。
その光を守りたい。
自分自身の為にも…。
両親と話し合った結果、手紙を書くこと
になった。
あの日、何があったのかを登校しなくて
いいから手紙にしてくれと両親に言われ
た。
内容が内容だけに事を大きくもしたくな
いし、今はゆっくり休んでほしいと。
手紙を２通書いた。
書きながら何度中断して吐いたか、数え
てはいないけれども。
一通は何があったのかを書いたもの。
もう一通は顔も見たくない女に宛てて。
駆はその日の夜から隣で寝た。
夜、うなされて起きる度に背中をさすっ
てくれた。
洗面台で吐いて戻ってくると眠い目を擦
りながら待っていた。
そんな駆の存在にどれだけ救われたかは
言うまでもない。
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