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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「…フン。パッとしない顔ね。

 ジャパニーズは鼻が低いし肌も黄色いし

 背も低いし…。

 コレのどこに私が負けたというの?!

 腹立たしいっ!」


 勝手に顎を掴まれたと思ったら今度は乱

暴に投げられて体があっけなくバランスを

崩して肩から地面に崩れ落ちた。


 いった…ッ!

 なんだ、これ!?

 また体が動かなくなってるしッ!


「悪いことは言わないわ。

 オマエ、今すぐにクロード・J・クラウ

 ディウスの前から消えなさい。

 永遠に」


 何の脈絡もなく突然命令された。

 こちらはぽかんと呆気にとられるばかり

で言葉が出てこない。


「ちょっと聞いているのッ?

 ドミニク、ヒプノシスを緩めなさい!」


 お嬢様のヒステリックな声が響いた途端

に生々しい感覚が戻ってきた。

 耳鳴りが止んだような解放感と共に体の

痛みが襲ってきたが、ようやく体が動くの

ならばとのろのろと起き上がる。


「まず…あなた達は誰?

 クロードの知り合いみたいだけど、なん

 でそんなこと言うんだ?」

「この私のことを知らない?

 いいでしょう。教えてあげます。

 しっかり脳裏に刻み付けなさい。

 私はシャルロット・R・マイヤー。

 クロードの婚約者よ」


 ドクンッ

 心臓が嫌な音をたてた。

 今、目の前の少女はなんと言った?


 クロードの婚約者…?

 そんなの、聞いてない…っ


「クロードの妻として命令します。

 即刻、目の前から消えなさい。

 二度とクロードの目の前に現れないと誓

 いなさい」


 言っていることが無茶苦茶だ。

 なんの権利があってそんな無謀なことを

言っているんだろうか。





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