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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「駆が気に入らんことがあるなら何とかす

 るし。

 だからちゃんと言うてや。

 二人で最高のクリスマスにしよ。な?」


 そう笑いかけてくるクロードが眩しい。

 俺にそんなクロードの傍にいる資格があ

るだろうか。


「クロード…。

 俺は…俺には、そんな気持ちを砕いても

 らう資格、ない…」

「うん…?何言うてるん?」


 そっと指を解こうとしたらギュッと握り

締められてしまった。


「俺…ズルイから…。

 クロードの気持ち知ってて、それでもク

 リスマス一緒に居たいって思っちゃうか

 ら…」

「ええやん。何がズルイん?

 駆が傍におってくれんやったら、俺は長

 期戦でもええよ?」


 時間をかければ解決する問題ならよかっ

た。

 努力をすればどうにかできる問題ならよ

かった。

 でも俺がどれほど拒否したくても、この

体質は生きている限りずっと消えることは

ないだろう。

 だとしたら…俺がクロードの気持ちに応

える日なんて、きっとこない。

 それでも傍にいてほしくて、自分の気持

ちをちゃんと伝えずにクロードの好意に甘

えている俺はなんて自分勝手なんだろう。





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あきゅろす。
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