[携帯モード] [URL送信]

悪魔も喘ぐ夜 Character Episode



「ん、ふ…っ」


 もう待ちきれないと触れてきた唇を受け

止める。

 クロードの唇をやんわりと啄み返し、再

び降りてきた唇を薄く唇を開いたまま迎え

る。

 唇の間から舌を覗かせてクロードの唇の

表面を撫でると、クロードが驚いたように

小さく体を震わせて唇を離した。


「明日は土曜日やないで?」


 熱を帯びたクロードの目が“引き返せん

で?”と問うてくる。

 俺は耳の奥で脈打つ鼓動の熱を感じなが

ら笑みを浮かべる。


「今夜はいっぱいキスしたいし、クロード

 の奥まで欲しい」


 かすれるような囁き声でクロードを誘う

と、鎖から解放された獣のよう唇を重ねて

きた。

 たっぷりと唾液を纏った肉厚の舌が唾液

を擦りつけるようにして俺の唇を割り開き、

俺が反応する間も惜しいように舌を絡めと

られる。

 舌の裏側や上顎を舐め擦られて上擦った

吐息を逃がす俺の股間は、クロードの舌に

唾液を粘膜に擦り込むように愛撫されてビ

クビクと反応し始める。

 自分の唾液ごとクロードの唾液を飲み込

むと下着の中で俺の熱量が窮屈そうに布を

押し上げていく。

 舌を絡める深いキスを週末だけと決めた

のは翌朝には仕事で出かけるクロードが夜

更かし出来ないから。

 クロードの唾液をたっぷり呑めば呑むだ

け俺の体は余裕が無くなってしまい、キス

やフェラだけでは満足できなくなる。

 むしろキスやフェラで体の奥の熱は更に

煽られて、クロードの楔が欲しくて堪らな

くなってしまう。

 そうしてクロードの精を体の奥で受けて

しまえば、俺の体は自らの精を全て吐き出

してしまうまで熱が引かなくなってしまう

のだ。

 クロードは俺の体がもたらないだろうか

らと気遣ってくれているけれど、そもそも

特別な用事のない限り外に出ない俺はベッ

ドの中で一日過ごしても問題ない。

 だから俺はクロードに夜更かしして無理

して欲しくないから深いキスとセックスは

週末だけにしようと提案したのだ。

 けれど今夜はクロードと繋がりたい。

 いっぱい舌を絡めてキスをして、クロー

ドの迸りを体の奥で受け止めたい。

 朝まで交わりたいなんて我儘は言わない

から。

 今夜はクロードと深く繋がりたい。


「ええよ。

 たっぷり可愛がったる」


 熱っぽい目で微笑むクロードの掌を股間

に導くと膨らみを包み込むように触れてく

れ、腰を揺すってその掌に軽く擦りつける

とパジャマ越しに形をなぞる様に擦ってく

れる。

 淫魔とフェロメニアは互いに狂わせあう

運命にある。

 もし二人が心を通わせていないままなら

ば生まれるのは悲劇かもしれない。

 けれど、そうでないなら。

 互いに愛し、慈しめる関係になれたなら。


「あぁっ、待っ、出ちゃうっ」


 股間を擦るクロードの掌が止まらなくて、

俺はビクビクと腰を揺らしながら途切れな

いキスから逃れて甘い悲鳴を上げる。 

 快楽で潤む視界の中で俺の制止を聞いた

クロードはようやく掌を止めて、そのまま

両手で下着ごと膝の辺りまでパジャマのズ

ボンをずり下す。

 クロードに擦られた俺の熱は既に下着の

中で透明な蜜を漏らしていて、下着との間

にいやらしい糸をひいて橋を作った。


「勿体な」


 先走って溢れた蜜さえ惜しむようにクロ

ードの唇が剥き出しの股間に近づく。

 クロードの吐息がかかるだけで期待に股

間が揺れる。

 今あの口内に包まれて啜られたら、我慢

できずに放ってしまう。

 イクのならクロードと共にイキたい。

 クロードの体に負担をかけない為に毎夜

繋がるわけにもいかないので、平日はソフ

トタッチなキスとフェラだけで済ませてし

まうことが殆どだ。

 でも今夜はそれを我慢しなくてもいい。


「クロード、一緒に、ぁっ」


 溢れ続ける蜜を裏筋に沿って舐められて

しまい、腰が跳ねる。

 大きな滴を湛えた先端は腰が揺れると涙

のようにまた蜜を零して根元にある膨らみ

を濡らした。

 一緒にイキたいとは思っても、ならばこ

の状況でクロードの唾液まみれの指で後ろ

を解し終わるまで待てるかというとそれも

厳しい。

 熱に浮かされる頭でそう分かっていても、

やっぱりちょっとだけ切ない。


「後で、な。

 こんなにしとったら辛いやろ」


 クロードの大きな掌が宥める様に俺の頭

をポンポンと撫でて、間もなく俺の余裕の

ない先端を咥え込んだ。


「あっ、あぁ…っ!」


 敏感な先端が温かい口内に包まれてビク

ビクと腰が揺れる。

 クロードの唾液が触れた粘膜は今にも弾

けそうなほど熱を持ちながらたまらずに蜜

を止めどなく溢れさせ、クロードの舌がそ

れを拭う様にして全体を舐め回しながら先

端の皮をゆっくりと下ろすと蜜を零すその

小さい穴がヒクヒクと震える。

 唾液ごと蜜を啜り上げられるとどうしよ

うもない衝動が下半身を襲って、俺はシー

ツを握りしめて快楽の波をやり過ごす。





[*前][次#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!