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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


 クリスマスに莉華の手伝いに来るのは、

クリスマスの夜なら夕子さんが早く帰って

くるから。

 クリスマスくらいはね、といつも多忙な

夕子さんが美味しいケーキを片手に早く帰

ってきてくれる。

 泊まりに来ても夕子さんが不在な場合が

圧倒的に多く、そういう意味でクリスマス

は私の中で特別なイベントだった。


 べ、別に変な意味じゃなくて!

 夕子さんはちっちゃい時からの憧れの存

在だし…。


 先にシャワーを浴びると言う夕子さんが

部屋から去ると、莉華が一冊目になる紙の

束を綺麗に揃えて重ねて大きなクリップで

両サイドをしっかりと挟み込んだ。

 分厚いその束にムラなく接着剤を塗って

いくその横顔は真剣そのもので、私もキリ

のいいところまでやってしまおうと手を動

かした。





「もうちょっとしゃべりたかったのに…」


 連れ込まれた脱衣所でさっそく服を脱ぎ

始める莉華に横目で訴えたのはそれから2

時間ほど経ってから。

 お土産のクリスマスケーキを食べながら

の楽しいパーティだったけど、心なしか時

間を気にしているふうだった莉華はケーキ

もそこそこにクリスマスディナーの並ぶテ

ーブルの席を立った。

 それに巻き込まれる形で夕子さんを喋っ

ていたあたしまでテーブルからを引き剥が

すようにしてお風呂に連行した莉華。

 久しぶりの会話にトークも弾んでいたと

いうのに、なんでこんなに急いでシャワー

を浴びなきゃならないんだろう。


「クリスマスくらい夫婦水入らずにしてあ

 げて下さいな。

 いつも忙しくてそんな時間、全然ないん

 ですから」


 そう言われてしまうとそれ以上は何も言

えないけど。

 でも、だからってなんてお風呂まで莉華

と一緒に入らなきゃいけないんだろう。

 まぁ二人で入って大の字になってもゆっ

たりできるほど大理石の浴槽は広いけど。





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