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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「あっ、んっ…」

「締まる、ね。辛い?」


 自分だって締め付けが辛いだろうにまず

俺を案じる麗がこんなにも愛しい。

 腰を引こうとする麗の首に抱き着きなが

ら出来るだけ息を抜いて腰を揺すって麗が

少しでも楽になるように努める。

 そして麗に突き上げられる度に弟に犯さ

れる背徳感に苛まれるのだ。

 それでもやめられない。

 やめたくない。

 愛と罪悪感すら呑み込む快楽で全てを押

し流してしまえばいい。


 こんな俺が毎夜どんな夢を麗の目の前に

晒しているのかは分からないけれど…。

 でも麗は言った。

 これは本命チョコだからと。

 もう兄弟であることに…兄弟としてだけ

の関係は終わりにしようと言うのなら、そ

れでもいい。

 甘いだけの関係ではないかもしれないけ

れど、それでもいいと麗が望んでくれるの

なら。


「麗…」

「うん?」

「好きだ」


 一昨日の夢と同じ言葉。

 だけど今はその言葉の重みが違う。

 それでも麗が本命だと淀みなく言うのな

ら、俺はもう麗の気持ちを受け入れたい。

 兄弟だからとか変な意地を張り続けて、

いつか麗の気持ちが本当に冷めて離れてし

まったらきっと俺は死ぬほど後悔するだろ

う。

 もしいつか麗が別の誰かを好きになって

俺から離れていくことがあるのだとして

も、もう兄弟としての距離じゃ嫌だ。

 俺の方がそれじゃもう物足りない。

 それが麗の気持ちに対する俺の答えだ。

 麗はそんな俺の告白を聞いて嬉しそうに

笑った。


「僕も。僕も兄さんが好き。

 世界中の誰よりも好きだよ。

 夢の中で何度好きって言ってくれても兄

 さんは目覚めると忘れてしまうから、現

 実の世界でちゃんと兄さんの口から言っ

 て欲しかったんだ」


 腰の動きを緩めて重ねられた麗の唇を受

け入れた。

 幾度も舌で舌を舐め上げられて唾液を流

しこまれ、舌ごと唾液を吸い上げられる。

 もうどちらの唾液かもわからなくなるよ

うなキスに頭の芯も体の奥も熱い痺れに犯

されていく。

 キスのもたらす熱に高ぶりは今にも放っ

てしまいそうなほど張りつめて透明な汁を

垂らす。

 誘うように腰を揺すって根元を締めつけ

ると麗は再び強弱をつけて腰を打ちつけ始

めた。


「ぁッ、そこ、イイッ」

「ここ?」

「あッ、イクっ。ダメ、イクッ!」


 グリグリと奥の膨らみを集中的に抉られ

るとそれだけで放ってしまいそうで嫌だと

首を横に振った。





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