悪魔も喘ぐ夜
*
「麗っ、待て。
やっぱシャワー浴びてくるからっ」
「急にどうしたの?
僕は気にしないよ。
早くお兄ちゃんに触れたいもん」
俺が何故焦っているのか分からない麗は
きょとんとしている。
気づかれないようにシャワーに行くには
どうしたらいいか…
体内から零れないようにそっと腰を上げ
…ようとして再びベッドに沈む。
「………」
「お兄…ちゃん?」
きょとんとしている麗が俺を見下ろして
くる。
腰が泥のように重い。
そういえば、この前も翌日は学校を休ん
だんだった…と今更ながらに思い出す。
今回は今日の講習の為か、俺を揺さぶる
よりもフェラ中心にイかせまくっていた兄
貴。
“これでもう僕がいない間に盛ろうなん
て思いませんよね?”
爽やかで、悪魔のような笑顔を思い出
す。
…甘かった。
腰が立たない。
自力で動くこともままならないまま、
シャワーなんて行けるはずもない。
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