悪魔も喘ぐ夜 * 「駆君、加我君、来ましたわね。 それじゃ部活を…。あら…? 駆君、その方はどなたですの?」 部室のドアを開けると、ちょうど目に入 ったらしい部長が俺達を迎え入れた。 が、頭一つ分大きいクロードに目をとめ て首を傾げる。 「誰って…部長、クロードですよ」 「………? そのクロードさんが新聞部に何の御用で すの?」 「なんのって…」 言いかけたところで、肩にクロードの手 が触れた。 そして俺の横をすり抜けた。 「やー、部長。 ちょーっとばっかし遅れてもうたけど許 してや。 桜内センセに捕まってしもてなぁ」 クロードの両手が部長の肩を掴んだ。 その途端、スッ…と部長の目から光が消 えた。 え…っ? 何が起きたんだ、と思った途端に部室の 空気が揺れた。 瞬きをするほどのわずかな時間だったけ れども。 [*前][次#] |