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悪魔も喘ぐ夜
*


「へぇ…駆が、ね?

 ほな、俺にもしてもらおか?」

「え゛っ?」


 まるでなんでもないことみたいにあっさ

り言うから、思わず聞き返してしまった。


「何でカイルに出来ることが俺には出来へ

 んの?

 出来るやろ、ただの悪戯やったら?」

「そう、だけど…」


 クロードにするのとカイルにするのとで

は180度違う…とは思ったけど、ニッコ

リ笑うクロードに否と言えるだけの押しの

強さは持てなかった。


「じゃあ…しゃがんで、口開けて?」


 クロードは側にあった椅子を引き寄せる

とそれに腰掛け、膝の上にこいと自分の膝

を叩いて促す。

 なんだかそれだけで嫌な予感しかしなか

ったけど、俺はそれを回避すべくクロード

の目の前に立ち、腰を折ってその開かれた

唇に唾液を垂らした。


「んっ、んぅっ」


 しかし俺の舌が開かれた口内に入り込む

やクロードの舌が伸びてきて俺の舌を絡め

とる。

 それだけに留まらず、慌てて顔を離そう

とする俺の腰を引き寄せて膝の裏側に手を

かけ引き寄せる形でその膝の上に俺を半ば

強引に誘導した。


「なにすっ、ん…」


 危ないだろうという文句すら唇ごと塞い

で 、再び俺の舌を絡めとってきた。


「んっ、んんぅっ」


 滑る舌がたっぷりと唾液を擦りつけてく

る。

 もうとっくに悪戯の範疇を越えていると

分かっているくせにクロードはキスを止め

る気配がない。

 一方でずっと体の熱を発散してこれなか

った俺の体はクロードの唾液で触れられて

もいない下半身に一気に熱を集め始めた。


「こんなことまで、してないっ」


 されるがままになっていたらこのままズ

ボンの中で吐き出してしまいそうだと強引

に唇を離す。

 でもそれすらクロードがたっぷり間を置

いてから力を抜いた隙をついてのことで、

完全にクロードのペースに巻き込まれてい

るようで悔しい。


「嘘ついたらあかんやろ。

 あんな距離で他にすることなんてあらへ

 んやろし」

「嘘じゃなっ、あッ」


 違うのだと首を振ってもクロードは信じ

る様子はなく、逆にそれをたしなめるよう

に膨らんだ俺の股間をズボン越しに握った。


「待っててくれると思ったから帰したのに、

 なんや裏切られた気分やなぁ」

「待っ、揉まないでっ、あっ…!」


 カイルがすぐ後ろにいるというのに、キ

スだけで膨らんでしまった股間をズボン越

しに掴んでいるクロードの掌が容赦なく揉

みしだく。

 クロードの声には変わらず棘が見え隠れ

していて、股間を揉む手を止めてくれる気

配はない。

 ベルトも外されないまま、クロードの手

で手荒に揉まれる股間はそのまま放ってし

まいそうだ。


「ここまでしてないっ。

 ホントだからっ、もうやめっ…!」


 イキそうで震える股間の熱を振りきりた

くて目の前のクロードのシャツにしがみつ

く。

 今にも放ちそうな股間は揉まれたズボン

の奥でたっぷりと先走りに濡れている。

 だがそのまま放ってしまえば帰れなくな

るのは明らかだった。

 それだけは避けなければいけない。





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あきゅろす。
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