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悪魔も喘ぐ夜
*


「もっと…して…?」


 震える声を紡いだ時、麗の唇がふっと笑

った。

 答えを聞かなくても麗の返事は解りきっ

ていた。


「うん、いいよ。

 ここでイッパイ感じさせてあげるね、お

 兄ちゃん?」


 ズルッと内側の粘膜を撫でられて腰が跳

ねる。

 だがもうどんな感情もそれを快楽として

受け取ることに拒否はしなかった。

 麗の首に腕を回すと中途半端だったそれ

が焦れったいほどにゆっくりと粘膜を擦り

ながら抜け出してくる。

 ありえないほど長引く射精感にたまらず

腰を揺らしながら、脳の髄まで犯されてい

る錯覚すら覚えた。


「ひッ、いいッ、イクッイクッ…!」


 一滴も零さないままゆっくりと穴を犯す

それを引き出され、ギリギリまで抜いた長

いものを今度はズルズルと体の奥まで押し

込んでいく。

 大量の先走りが押し戻される感覚に眩暈

すら感じたけれども、それでも期待する体

が嬉々としてそれを受け入れていく。

 最も奥までいっぱいにしたものをゆっく

りとギリギリまで一度に抜かれたら吐き出

せないままでも白濁が混じってしまいそう

だ。

 それでも欲しかった。

 何も考えられなくなるほどの快楽が。


「じゃあ抜くよ、お兄ちゃん?」


 麗の吐息が耳にかかる。

 思わずゴクリと喉が鳴り、麗に抱き着い

たまま頷いた。

 奥まで入り込んだものがズルッと動いた

瞬間から股間から脳天に向かって強烈な快

楽が走る。

 途切れることのない射精感にガクガクと

腰を振り乱しながら喉をのけ反らせて喘ぐ。

 頭を真っ白にする快楽は全ての思考を奪

っていき、一滴も吐き出せない体が長い長

いオルガズムに突入した。


「ひあああぁぁッ…!!」


 眩暈を起こすほどの快楽に麻痺した体が

先走りを吐き出せない代わりに涙と唾液を

零し始める。

 それをもったいないとすする声は近くて

遠く、太いもので奥までいっぱいにしなが

ら一人で腰を打ちつける様を小さな穴を犯

しながら麗がどんな顔で見下ろしていたの

か、俺は知らない。

 そんな余裕すら失わせるほどそれは強烈

だった。


「イクッイクイクッ…!!」


 それは打ち寄せる波のように押しては引

き、引いては押すことを繰り返した。

 途切れない快楽は永遠を思わせるほど長

く、意識を混濁させるほどに深い。

 もう幾度目かもわからなくなる頃、視界

に入った穴を犯すその光の筋はどろどろに

白く濁ったものを滴らせるほどに濡れてい

た。

 しかし吐き出せないままの体は幾度でも

放たないまま長い長いオルガズムに突入し

ていく。

 体の奥に精を放たれ幾度達しても解放さ

れない熱に浮かされる時とはまた違う深い

快楽が体をいつまでも離さない。

 快楽に打ち震える意識はもう保っている

事すら困難になっていくのに、それでも麗

の手は止まらない。





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あきゅろす。
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