悪魔も喘ぐ夜
*
ようやく与えられた鮮やかな快楽に体が
打ち震えて股間では放ちたいようにそそり
立つモノが震える。
無意識でそこに手をもっていくと、麗の
手に阻まれた。
「ダメだよ。
今夜は僕が気持ち良くしてあげるんだか
ら。
お兄ちゃんは触らないで。ね？」
「そんなっ、もう、イキた…っ」
奥を擦り立てられてイキたくて腰が震え
る。
でもそれだけでは吐き出すには熱が足り
なくて、押し広げようとする指を何度も切
なく締め付けた。
「イキたい？
イけるんなら、イッてもいいよ？
僕にお尻の穴弄られてイッちゃっていい
よ？」
そう言われて、初めて気づいた。
麗の舌をあんなに舐めしゃぶったのに体
を追い立てる熱がこない。
じわじわと下半身で燻る熱は媚薬の効果
どころかほとんど前も触られずに後ろを弄
られただけで体がイキたいと望んで体の奥
で暴れていた。
淫魔だからとか、前を触られたからなん
て言い訳すら許さない状況で俺はイキたい
と腰を振り乱していた。
「ひ、あぁッ、嘘だぁっ…」
信じたくない。
信じられない。
でも体の奥を擦られる度に腰は波打ち、
ガクガクと揺れる腰の上で揺れるものは
しっかり天を突いていた。
ぐちゅりっ
「あうッ…！」
咥え込み締め付けていた縁を押し広げる
ようにしながら指の束が出ていく。
あと一歩でイクことが出来なかった体に
今度は麗の高ぶりが押し入ってくる。
「んっ…お兄ちゃんの中、すごい…。
グショグショで僕のすごく締め付けてく
るよ」
麗の表情が耐えるものに変わる。
ぬめる指先にたっぷり解されたそこは潤
い、中途半端にされたままの熱量をどうに
かしてほしいと離したくないように締め付
けていた。
期待で咥えこんでいる縁を締め付ける体
は正直で、理性の悲鳴などあっさり無視す
る。
快楽で混濁させられていく思考が体を繰
り返し突き上げられる間に溶かされていっ
た。
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