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悪魔も喘ぐ夜
*


「あっ、ゃぁっ…!」


 刺激されてすっかり尖る突起だけを今度

は歯をあてて吸い上げられた。

 肌に歯の跡が残るんじゃないかと思うく

らいなのに、背筋にはゾクゾクと快楽が走

る。

 ビクビクと腰が震えるのは自制心ではど

うしようもなく、体の奥で何度も生殺し状

態で燻っていた熱にも火が灯った。


「気持ちええの?

 駆自身がおねだりするんやったら、なん

 ぼでも気持ちようしたるよ?

 袋の中身、空っぽになるまで駆のええ所

 抉ったる」


 言外に俺さえエッチしない約束を取り消

すならばと誘惑しながら、竿の下の袋を揉

み込まれて悩ましい吐息が空気を震わせた。

 クロードの囁きに、それだけはと首を横

に振ったけれども、触れられてもいない後

穴はキュンと何かを欲しがって窄んだ。

 それを誰よりも知っているから、吐息が

零れる唇をキュッと噛みしめた。


「駆の言い分がほんまやったら、俺しかこ

 の体触ってへんのやろ?

 よう耐えるなぁ?

 毎日あんなに気持ちよさそうな顔してん

 のになんで出さんでいられるん?」

「あっ、もう、胸はいいからっ」


 理由など嫌と言うほど分っているから、

そんなことより早く終わらせてくれと懇願

する。

 毎日こんなことをされているから、体が

解れるのだってそこまで時間はかからない。

 それなのにクロードはいつも俺がもう触

ってくれと頼むまで決して後ろの蕾には触

れようとしないのだ。

 しかし今日のクロードはそれでも許して

はくれなかった。


「なぁ、何でなん?

 ほんまは誰かに体触らせてるんとちゃう

 やろな?」

「そ…なこと、あるわけないっ」


 家族に手だしされたくないからこうして

約束を守ってクロードが満足するまで体を

好き勝手させているのだ。

 約束を反故にしていいことなんて俺には

一つもない、のに。


「ほならなんでなん?

 いっつもカウパー腺液零してるほど気持

 ちようなってるのに、どうして耐えられ

 るん?」


 納得する回答が得られるまでは触れるつ

もりもないのか、クロードはすっかり手の

中で頭をもたげている俺のをやんわりと掌

で扱き続ける。

 もうそこに殆ど触れずとも後穴は簡単に

解れると俺が立つ瀬もなくなるほど羞恥で

攻めて実際に体の奥までクロードが開いた

のはつい先日だというのに。


「む…せい、してるからっ」

「ん?なんやって?」


 せっかく羞恥に耐えて声を絞り出したと

言うのに、クロードはまだ半分皮をかぶっ

たままのそこを指先で弄り回すのに夢中で

聞き逃したらしい。

 泣き言交じりの文句を言いたくなったけ

れども、火が着いた体が早く触れてほしい

と悲鳴をあげた。





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あきゅろす。
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