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悪魔も喘ぐ夜
*


「駆のエッチな汁」


 油断していた所にするりと高ぶりを扱か

れて腰が跳ねた。


「そっ、そんなのダメに決まってるだ

 ろ!?」

「最後までせぇへんって。

 駆がちょっと我慢してくれれば楽になれ

 んで?」


 まるで悪魔のような囁きで誘惑してくる

が、そんなの冗談じゃない。

 最後までやろうがやるまいが、俺の甘っ

たるい匂いに兄貴が気づかない訳がないだ

ろう。


「やったら、俺の唾にしとくか?」

「絶対にダメっ!」


 クロードはからかうような口調だがそれ

こそ言語道断で、ブンブンッと力の限り首

を横に振って拒否した。

 クロードの体液は俺にとって抗う事の出

来ない作用をもたらす。

 唾液がどこまで強く作用するのかはわか

らないが、少なくとも出さずに帰れる状況

にはならないだろうということくらいは俺

にも分かる。

 クロードの体液は唾液でさえそれだけ危

険だ。


「ワガママやなぁ、駆は。

 痛いより気持ちええほうがええに決まっ

 てんのに」


 クスクスとクロードに笑われたけど、あ

くまでこれは身体検査だ。

 クロードが言い出さない限り、俺が自分

から…なんてするつもりはない。


「そやったら、駆の唾垂らして?

 自分のやったらええやろ?」


 自分の唾液くらいならいいか、と考えを

巡らせた。

 クロードがさっさと満足して俺を解放し

てくれないと、兄貴だって診察が終わって

しまう。

 差し出されたクロードの指先に唾液を一

筋垂らした。


「足りひん。もっとや」

「ん……」


 言われたってそんなに唾液なんかでな

い。

 口内の水分を懸命にかき集めてその指に

垂らすと、ようやくクロードが指を引い

た。


「勿体ないなぁ。

 これ舐めたら絶対に甘いやろうに…」

「バカなこと言ってないで早くっ」


 言外に何を言われたのか察してカッと顔

に熱が集まる。

 名残惜しそうなクロードを急かすと間も

なく蕾の縁が濡れ、ぐっとそのまま指先が

俺の唾液を縁に擦りつけながらゆっくりと

押し入ってきた。


「あっ、太いっ…」


 指一本だったさっきとは圧迫感が違う。

 指先は唾液で滑るようになったとはい

え、まだ解れ方の鈍い蕾は一気に二本の指

を含まされて悲鳴を上げた。





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あきゅろす。
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