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悪魔も喘ぐ夜
*


「あッ、まだ動かなっ…!」

「大丈夫。

 お兄ちゃんのイイところ擦ってあげれば

 すぐだよ?」


 喉を引きつらせて悲鳴を上げる俺に、そ

のポイントを探るように腰が動く。

 内側から内臓を引きずり出される様な圧

迫感が前後してその場所を探り当てようと

している。


「麗っ、苦し…っ」


 少しでも角度を間違えば、あるいは腰を

揺すれば裂けてしまいそうな圧迫感に耐え

きれずに麗の手首を掴んで訴えた。


「…うん?もうちょっと?」


 きょとんとする麗が俺の手を一度腕から

離し指を絡めて握り直す。

 体内で麗の圧迫感が和らいだのはその直

後だ。


 えっ!?なんだこれ!?


 萎えた訳でない麗の猛りは変わらずドク

ドクと脈打っていて、ぬめりを借りて滑り

やすいその熱は先ほどよりは幾分マシな圧

迫感でゆっくり前後に動いている。


「麗っ?今、何したんだ?」

「何をそんなに驚いてるの?

 これは夢なのに」


 クスクスと笑う麗の言い分は正論で言い

訳も出来ないが…普通夢の中の住人が“こ

れは夢だ”とか言うだろうか。


「これは夢だから、お兄ちゃんが何度イッ

 てもぼくがどれだけお兄ちゃんの中で気

 持ち良くなっても、お兄ちゃんの体には

 ちっとも負担にならないんだよ。

 ぼくはね、お兄ちゃんに気持ちいいこと

 だけしてあげられるの。

 際限なく、ね?」


 いきなり何を言い出すんだと思っている

傍から胸の突起を摘まれて思わず麗の猛り

を締め付けてしまった。





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