悪魔も喘ぐ夜 * 兄貴が高校へ進学すると同時に兄貴は一 人部屋をもらい、兄貴が使っていたスペー スは俺と麗が半分ずつ使い始めた。 高校に入った兄貴は暫くすると生徒会役 員になり、塾通いもしていたから家にいる 時間が短かくなった。 休日も大学入試に向けての勉強時間にあ て始めたので、兄貴と過ごす時間も自然と 減ってきている。 …そんな兄貴の歯車がいつから狂いだし たのか、俺には分からない。 どこをどうしたら元の兄貴に戻るのか… それとも戻ることなんて不可能なのか。 3人で遊んで、じゃれ合って、ケンカも して、仲直りもして…そんな日々はもう手 が届かないほど遠い。 [*前] |