悪魔も喘ぐ夜
*
その日の夕方、夕食の準備ができたか
ら兄貴を呼んでくるように母さんに頼ま
れた俺は、当時兄貴と共用で使っていた
部屋に向かった。
兄貴は…二段ベッドの上の段に寝転が
っていた。
いつもは休日に寝て過ごしていたら兄
貴の方が嫌味を言う側なのに、そんな光
景がもう何日も続いていた。
父さんと母さんとの話し合いじゃ何も
解決しなかったのか…。
心の中で溜息をついた。
家に帰ってきてまず母さんに話し合い
はどうだったのかと尋ねたら、時間が解
決してくれるのを待つしかないと濁され
た。
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