[携帯モード] [URL送信]

悪魔も喘ぐ夜
*


「無理せんでもええやろ。

 こないな退屈な授業、いるだけ無駄や。

 保健室、連れて行こか?」


 …保健室…連れて行く…二人きり…?


 かろうじて頭が動いてそこまで結びつく

と、ブンブンとさっきより大きく首を振っ

てみせた。


「ふーん?

 そやったら…目が覚めるおまじない、し

 たろか?」


 ……おまじない?


 頬をつねるとか、大きな音を出すとか、

するのだろうか。

 それにしても…ねむ…い…


 コクリッ…


 重力に頭がひかれて頭が揺れた。


 うー…ねむ、い…


 目をゴシゴシと擦る。

 ノートを取り直そうと思ってシャープペ

ンを握り直したら、顎を掴んで引き寄せら

れた。


 やわら…かい…?


 眠くて思考の動きが鈍い。


 しかし眠い頭が遅れて唇を舐められたこ

とを鈍く理解した時にはもう下唇を吸われ

ていた。





[*前][次#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!