悪魔も喘ぐ夜
*
「っ…」
流れ出る体液が気持ち悪い。
角度が悪いのか、入れ方が悪いのか、上
手く奥から掻き出せない。
早く終わらせてしまいたいのに、焦るの
は気持ちばかりだ。
っ、バカ、あに、きっ!
ご丁寧に体を拭いて、パジャマまで着せ
てくれたのは感謝するが、それだけの暇が
あってなんで今回だけ体液を無視したの
か。
「んっ…」
指がうまく動かない。
じれったいくらいゆっくりと奥から溢れ
てくる体液に体を捻らせながら苦悶する。
ガチャ
「お兄ちゃん、タオル…」
ドアを開けて入ってきた麗が、俺の姿を
見てピタッと停止した。
目が大きく開かれてから瞬きを繰り返
す。
俺はと言えば、言い訳が出来ない状況に
手早く指を抜き取って指と後口とをティッ
シュで拭ってゴミ箱に投げ、布団の中に潜
り込んだ。
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