悪魔も喘ぐ夜
*
「じゃあ駆の為にもう少し手加減をやめま
しょうか」
俺の為にってなんだよ、俺の為にって！
いちいち無意味に恩着せがましい兄貴に
心中で噛みつく俺の目の前で兄貴は自分の
指を舐めしゃぶってたっぷりと唾液を纏わ
せた。
そしてその指を俺の股間…その奥の丸見
えになっている小さな穴にあてがった。
…まさか…。
ヒクリと口元が引きつる。
ダメ。そこは嫌だって！
しかし兄貴は本来異物を受け入れるべき
場所ではないそこに指を押し込んできた。
「力を抜きなさい、駆。
またペナルティがほしいですか？」
本能的に締まり、腰が逃げようとするが
兄貴がそれを許さない。
先ほど蜜を滴らせたばかりの竿を掴んで
ゆるゆると兄貴は扱きだす。
直接的な刺激にビクッと腰が震えた。
何癖付けられれペナルティを重ねられた
ら、持ちこたえられる自信はない。
「たった指一本ですよ？
さぁ」
今回だけ、今回だけ…と胸の内で唱えな
がら、ゆっくりと息を吐き出して出来うる
限りそこを緩めた。
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