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悪魔も喘ぐ夜
*


 しかしゆるゆるとまた膝が動き出して理

性が混濁し始める。

 気持ちいい、ダメだ、出したい、まだダ

メってば…交互に思考を過る声のどちらを

優先したいのか、性欲と理性がせめぎ合

う。

 この勝負に負けたら、俺を奴隷にしたい

なんて本気で言ってた兄貴に何されるかわ

からないのに…。


「今度はこっちですね」

「んっ、ふぅっ…!」


 もう片方はたっぷりと唾液まみれにされ

た後でジリジリと甘噛みを繰り返され、唇

が離れてもう終わったと肩の力を抜いた瞬

間に指先に摘まれ、そのまま突起をやや強

めに捻り上げられた。

 胸が反り、それに伴って一度は引いた腰

が戻ろうとして兄貴の膝にタイミングよく

自ら擦りつけてしまう格好になり思いがけ

ない快楽が腰を襲う。

 予期していなかっただけにその快楽は強

烈で、先端からじんわりと蜜が滲むのを感

じる。


「このままイッてもいいですよ?」


 思考が快楽一色に染まりかけた時に意地

悪い兄貴の声が耳元に囁きかけ、キッと睨

みつける。

 かろうじて理性が勝った。


「誰がっ!

 兄貴こそもう降参しろよっ」


 先走りを零しながらも強がった。

 そんなのバレバレだと分かっていても、

言い返さないのは悔しい。





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