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8猫伝説
【番外編】弟を育てた猫



私が小学1年生の時、道の真ん中にへたりこんでいた初代“クロ”を拾いました。

『初代』…とは我が家には後にもう1代クロがいるからです。沢山飼ってるとブチやトラも何代もいます(笑)

それはさておき、私の母は当時仕事が忙しく私はともかく幼稚園に入ったばかりで甘えたい盛りの弟も放ってありました。

そんな弟のよき遊び相手がクロでした。


弟とクロはご近所にも「影と形のようだ」と言われるくらいいつも一緒でした。いつも一緒に出かけ一緒に帰ってくる…(しかしなぜか裸)。

一体どこへ行き何をしてるんだろうと不思議になって後を付けました。

隣りの家の塀に登ってその上を歩き垣根をかきわけゴソガサ進み…まさに猫コース。

辿り着いたのは山を切り開き開拓中の空き地で大きな水たまりが出来ていました。

弟は水たまりに入り靴を脱いでアメンボを夢中ですくっています。
それをクロはちゃんとそばに居て見守っているのです。

大興奮でアメンボをすくい終わって濡れた服を脱ぎ捨てアメンボの入った片方の靴だけ持って、弟とクロは家へと帰って行きました…。

クロに見守られ野生児に育った弟。

数年後クロが亡くなったときには他になく号泣してましたね…。





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あきゅろす。
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