僕と君の恋愛日記♪
[5]
チャイムがなり、授業が始まる。
ルルーシュもスザクもリヴァルも3人ともモヤモヤした気持ちで1日を過ごした。
その間ルルーシュとスザクは一度も言葉を交わさなかった…
****
キーンコーンカーンコーン…
就業のベルが校内に鳴り響く。
それと同時にスザクは教室を飛び出し、約束の場所を目指した。
謝る立場なのだから彼を待たせる訳にはいかない。
ルルーシュが来てくれなかったらどうしよう…
このまま仲直りできなかったら……
ううん、きっと来てくれるよ!!それで真っ先に謝って…
この気持ちを伝えるんだ!!!
折れかかった弱気な心を叱咤し決意を新たにしたスザクは、ただじっとルルーシュを待つのだった。
スザクの奴、なんで放課後なんだ。
おかげで1日疲れた…
俺だって早く仲直りしたいと思っているんだ。
昼休みにでも「ごめん、僕なんか寝惚けてて…」とか言って謝ってくれればすぐにでも許したのに…
あいつはそういうところで空気読めてないんだよ!!
だいたい大事な話ってなんだ!!
仰々しい!!
あ〜また腹がたってきた!!!
早く行って、ややこしいことは解決してしまいたい。
面倒ごとが嫌いでせっかちなルルーシュにとっては、1日という時間はあまりにも長過ぎたようだ。
待ち合わせ場所へ行くと、スザクが思い詰めた顔で立っていた。
「ルルーシュっ!!来てくれたんだね!!よかった。もしかし
たら来てくれないんじゃないかと思った。」
「………」
ルルーシュの顔色を伺いながらスザクは話を続けた。
「昨日は本当にごめんね……でもっ、なんの意味もなくした訳じゃないんだ!!」
はぁ?
何を言ってるんだ?
寝惚けてネコと間違えたんだろ?
「えっと……あのね……その…だから……僕ね…」
頬を少し染め、モジモジしてなかなかその先を言わない。
ああぁぁぁぁ!!!!!
焦れったい!!!!!!!
なんなんだ一体!!
言いたいことがあるならはっきり言え!!
「なんだ?何か言いたいことがあるんだろ?ならさっさと言え…」
煮え切らないスザクに焦れて未だ見えてこない話の続きを催促した。
「……うん……」
返事とともに翡翠の瞳が微かに揺れる。じっと此方を見つめたまま目線を離さない。
ルルーシュはスザクの瞳が凄く好きだ。
その瞳に見つめられて、少しだけ心拍数があがる。
「ルルーシュ…僕……君のことが好きなんだっ////」
えっ?
放たれた言葉に一瞬思考が止まる。
「昨日キスしたのは、君の寝顔を見てたらなんかドキドキしてきて、肌白いなっとか、唇柔らかそうだなっとか思ってたらいつの間にか……その…君に………//////」
そこまで言って一度口を閉ざす。そしてまた深呼吸をして始めた。
「それでね…昨日いろいろ考えたんだ。今までのこととか……ルルーシュのこと……」
嵐のような言い訳から始まり全て話し終えると、場に静寂が訪れた…
そして、一番聞きたかった質問を呟くように投げかける。
「キスしたの……嫌…だった?」
泣きそうな顔。
震える声。
何をするにもいつだって一緒だった気のおけない親友。昨日だって別に吐き気がするほど嫌だったわけじゃない…
ただ少しビックリしただけで…
そう今だってあまりに急すぎて、驚いているだけ…
でも、俺の気持ちはスザクと同じだろうか?
更なる沈黙
スザクの心臓の音が聞こえてきそうだった。
ルルーシュに断られる。
ごめんねって言われる…
沈黙に堪えられなくなったスザクは、口を開く。
「うっ………ごめん!!迷惑だよね……ごめんね……今の忘れてっ!!!」
涙を隠し、精一杯の笑顔を向けて、今度はスザクが走り去っていく。
それを引き止めたのはだれでもないルルーシュだった。
「待てっ!!!!待ってくれ。」
逃げようとするスザクの腕をを必死の想いで掴む。
「昨日のキっキスは、別に嫌じゃなかったと思う…」
「ホ……ン…ト?」
「嘘ついてどうする///!!」
毒づいてしまうのはいつもの癖。
「ルルーシュ…」
「じゃあっ…」
「……………ぁぁ…」
蚊の鳴くようなか細い声で返事をすれば、泣き顔が泣き笑いに変わった。
「うれしい………うぅっ…………昨日眠れなかったんだ…」
「なにも泣くことないだろう…」
「だって…だって……大好きなんだもん………」
うぐっ
カワイイ…………
はぁ……
俺は相変わらずスザクに弱いな……
俺の負けだよ………
「あぁ………お前とはずっと一緒だったんだ、今さらだろ?」
「だがしかし!!!こうなったからには責任をとれよ!!いいな!!お前は一生俺だけを愛せ!!!!」
「うん♪/////////」
最高にいい返事をして、恋人となったルルーシュに抱きついたのだった。
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