好きって気持ち。
〈3〉



次の日の朝


目が覚めると兄さんの顔がすぐ隣にあって、ちょっとビックリしてしまった。


眠っている顔がすごく綺麗でみとれてしまう。


ルルーシュの胸に顔を埋め、兄の匂いをかぐ。


あったかい…
一日中こうしてたいなぁ…


ふと机の上の方をを見あげると時計の針は7時を指していた。


そろそろ起きないと遅刻しちゃう時間。

う〜ん…もったいない…
兄さんの寝顔なんて滅多に見られないのに…


じぃっと見つめていて、やっぱり1番目がいくところは唇で、ロロはそこを凝視する。


キス…してもいいかな…

怒るかな…
でも兄さん熟睡してるし、今ならバレないかも…


どうしよう…


ルルーシュの規則的な寝息が聞こえる。


ダメだ!
やっぱりしたい!



意を決したロロはルルーシュの唇に啄むような軽いキスをする。



ちゅっ




柔らかい…
兄さんの唇…


もっとしたいよ…
もいっかいだけ…



ちゅぅっ



今度は先ほどより長く、ルルーシュの唇に吸い付いた。



僕…やっぱり兄さんが好き…
弟としてじゃなくて…ちゃんとした…



唇にキスをした勢いで、ルルーシュの顔や首筋に何度もキスを落とす。


抱きついて頬擦りをしていると、それまで寝ていたハズのルルーシュの身体がプルプル震えだす。



ビックリして兄の顔を見ると、堪えられないといった様子で口を手で覆い、クスクス笑っていた。


「にっ兄さん////起きてたの!?」


あまりのショックにロロはすっとんきょうな声を上げる。


「クスクスっごめんごめん。お前がジャレてくるのが可愛くて、寝たふりしてた。」


「ひどいよ!兄さん!!」


顔を真っ赤にして怒る僕に兄さんは何時もの優しい笑顔を向ける。
ずるい…


「兄さん…い…つから起きてたの…?」


恐る恐る聞いてみる…

「最初から。お前が起きる前から起きてた。」


ロロの既に真っ赤だった顔が更に熱を持ち、湯気が見えそうだ。

「じゃあ……」


キスしたの…バレてる…
兄さんに僕の気持ち、知られてしまったかもしれない…
まだ心の準備もできてないのに…


1人冷や汗をかき、先ほどとは一変して青い顔をするロロをルルーシュは優しく抱きしめた。



「まさか唇にするとは思ってなかったけど、可愛い弟におはようのキスで起こしてもらえるなんて、目覚めは最高だよ?」


優しいルルーシュに抱きしめられて嬉しいはずなのに、ロロの胸の中はモヤモヤしたものでいっぱいになる。


違う…
弟だからしたんじゃないよ?
僕は兄さんが好きだから…


「おっともうこんな時間だ。学校へ行く準備をしよう。朝食はトーストとスクランブルエッグでいいか?」

「うん……」


ルルーシュは立ち上がり部屋を出ていこうとする。


ひき止めて違うよって言いたかったけど、怖くて言えなかった…










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あきゅろす。
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