好きって気持ち。
〈2〉
「何言ってるんだ、お前のせいなんかじゃないよ?俺がしたくてやってるんだ。俺のしたいようにさせてくれ…」
ルルーシュはロロの側まで歩み寄ると、弟の髪の毛に触れ、おでこにキスをした。
たまらない……
なんか…切なくなってくる…
兄さん……大好きだ…
僕…兄さんのことが大好き……
愛しい気持ちが溢れてきて、少し呼吸が乱れる。
きゅぅっと何かが胸を締め付ける音がした。
気がついた時、僕は兄さんに抱きついてた…
ぎゅって抱きしめて、体全部で兄さんの体温を名一杯感じる。
「どうした?今日はやけに甘えてくれるんだな。最近お前があまり俺を頼ってくれないから、少し寂しかったんだが…怖い夢でもみたのか?」
もう一度頭を撫でて、抱き返してくれる。
「そんなんじゃないよ?……」
「寒い?」
「……少し……」
別に身体が寒い訳じゃなかったけど、その表現があってるような気がして、離れたくなくてそう答えた。
「久しぶりに一緒に寝ようか…」
えっ?///
ドクっ ドクっ
思ってもない申し出にロロの小さな胸は盛大に高鳴る。
「いいの?……」
「いいよ。お前の部屋で一緒に寝よう。」
嬉しい…
もう想いがボロボロ零れてくるのを止められない。
好き……うっ兄さん…
一度ぎゅっと目を瞑り、ゆっくり開く。
「僕…鼾かくかもしれないよ?」
「ふふっお前が鼾をかいてるところなんて見たことないよ。」
「でも最近一緒に寝てないし…」
「俺は寝る前に何時もお前の部屋を覗くから、全部知ってるよ?」
初めて知った…
兄の気遣いが嬉しかった。でもそれ以上に兄さんが僕を想ってくれてることがとても嬉しかった…
「今日はもう遅いから…明日も朝早いだろ?」
そう言うと、抱きしめていた身体をそっと放し、僕の手をとってくれる。
「ねぇ兄さん…」
「なんだ?」
「兄さんの部屋で寝てもいい?」
「あぁいいよ。おいで…」
歩きだした2人は、一緒に同じ部屋へと入っていった…
兄さんのベッド…
兄さんの匂いがする。
僕が大好きな匂いだ…
「ほら目を瞑って…」
兄さんは僕のすぐ隣、同じベッドの上で肘をつきながら横になって、僕の背中を規則的にポンポンと叩いてくれる。
僕はそんな兄さんに抱きつき、うとうとと微睡む。
なんか…
僕のこの気持ちはもう…弟としてのそれとは違う気がする…
そう漠然と考えながら、ゆっくりと眠りの淵へと落ちていった。
溢れる想いを小さな胸一杯に抱えこんで…
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