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私も、小さな頃からずっと疑問だった事で、未だに解決していないから――。
「さっきの村でね、せっかく仲良しになったのに……そお言われたの」
リズは、"呪われた民"と言う言葉を避ける。
私も昔はそうだった。
でも今は、もう馴れて避けない。
「リズ、あのさ――」
リズの涙目を見て、出掛けた言葉を飲み込んだ。
――そうだった。
この子は、まだ6歳の子供なんだ。
そんな子に "仲良しなんて作らない方が良い" なんて、言っちゃ可哀相か。
「やっぱ何でもないや。今日は、果物見付かるかね〜」
そう言って私は、リズの頭をぐちゃぐちゃっと撫でた。
リズの茶色くて柔らかい髪は、あまり乱れない。
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