[携帯モード] [URL送信]


「大丈夫です――。私をこの村に、住まわせて頂ければ――。」

涙が止まらない。
私の仲間は、呪われた民。
見つかっても、結界を飛び越えようにも、飛び越えられない――。
そしたら――皆が危ない……。

「もちろんさ。あんたみたいな美人さん、文化の民じゃなくても大歓迎さ」

そう言って、私の頭をポンポンっと撫でた。

「――ありがとうございますっ」

私は、声のふるえを押さえる為に、唇を噛んだ。

「この村の人間は、良い奴らばっかだから……今日から、あんたは仲間だよ」


そう言って私の肩を掴み、顔を覗き込んだ。

私のぼやけた視界に、ローザの笑顔が見えた気がした。


「お腹が空いたでしょう!!今、食事を持ってくるからね」


そう言って、ローザさんは部屋を出て行った。


ローザさんが来る前に、涙を止めよう――。


[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!