4 「本当に申し訳ないねぇ……」 「いえ、助けて頂いたんですから」 私は上半身を起こし、ローザさんを見て微笑んだ。 ――なのに、目から雫が零れた。 雫が通った皮膚が、スーっと冷たくなる。 ローザさんは、私の頭を抱きしめた。 「この村は――呪われた民が、絶対に来ないから安全だし……あんたの仲間が……ここに辿り着くまでこの村に住みな――」 私は、この言葉に絶望感を抱いた――。 ローザさんは、呪われた民は来ないよって安心させたかったんだろうけど……雫が涙に変わった。 皆がここに来るのは不可能って事――? 「大丈夫。あんたの仲間は、きっと――探してあげる」 私の頭を、自分の肩にあてながら、ローザさんは言った。 私の仲間は――見つかっても、入って来れない。 [*前へ][次へ#] |