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「多分、文化の民は、自分等だけじゃこの村を見つけられないんだよ」
「どうしてですか?」
「この村には、結界があるんだよ。本来は、呪われた民が見つけられないだけのはずだったんだけどねぇ……なんだかよく分からないけど、文化の民にも見つけられないらしいんだよ。流浪の民には見付けられるみたいだけど……」

さっき言ってた、結界の事か。
だから、あの師匠がわからなかったんだ……。

「……この村の人間と一緒に入れば、文化の民は入れるんだけど――。でも村の外で、ちょうど文化の民と出会う事なんて滅多に無くてねぇ。もう8年は、文化の民が訪れてないんだよ……」

なんだか、心臓あたりが冷たくなった気がした。

「……だから、村の人間に、探させようとしたんだけど……あんたが来た時間が日没近かったから、今日は出来なくてねぇ……」

ローザさんは、私から目線をそらせた。

「――そうなんですか……」


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