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――あれ?
地面が遠いよ〜????
「だ、大丈夫!? ごめん、怖がらせちゃったよね!? 顔色悪いし……えっと……お詫びに俺の村で休んで…」
男は、私の腕を掴んでいた……。
えっ、嘘っ!?
やだ!!
顔色悪いのは、杖を落として血の気が――!!
そう言って男は、私をお姫様抱っこした!!
「えっ!ちょっと!! だ、大丈夫ですよおっ!」
男は構わず進む。
――え〜、私の杖〜〜っ!!!
男は、持ってきた水桶を持たずに、私を運んで行く。
一種の誘拐じゃんかぁ〜っ!!
男の後ろで、リズが草むらから、立ち上がったのが見えた。
――師匠に連絡とれなかったかぁ。
リズの泣きそうな顔で分かった。
――あの状況で、リズには集中出来ないもんね。怒ってないよ。リズのせいじゃない。
私は、リズにむかって微笑んだ――。
――私は、大丈夫だよ。
リズに伝わったかなぁ?
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