推理小説
桜衣 桃
今日はほんとうに目覚めが悪かった。
「……アイドルに寝不足はいけないんだけどなぁ〜」
私は昨夜の大きな鐘の音で起きてしまったのだ。
それで、そのあともまともに寝れなくて寝不足になってしまったのだ…。
「あっ!もうこんな時間!!」
慌てて着替え、身なりを正し急いで外に出る。
鍵をきちんと締めた。
一人暮らしの私には両親がいないので、「いってらっしゃい」という声などないのだ。
私は再び走った。
少しいったところに、一人の黒い服を着た男性が通せんぼをしているのがわかった。
なんなんだろう……。
少し困ったが、それでもかまわずに先に進もうとする。
だが!
男性はまたもや私の前に立っている。
「なんなんですか!!??そこをどいてくれません!!??私、急いでるんです!!」
すると男性は私の顔をニュッと覗き込んだ。
「きゃつ!!!」
あまりの驚きに後ずさりをした。
すると男性はニヤリと笑い、こう言った。
「あなたが、桜衣桃さんですね?」
「…………えっ」
次の瞬間、意識を失ってしまった。
目を覚ましたときには、見慣れない風景があった。
ここはーーーーどこ?
下を見るとそこはゲームボードの上だった。
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