1000hit記念小説 ジェイルク@ (眠れない…) 音素解離が怖くて、中々眠る事が出来なかった 最後だから、やり残す事がないように それと、息抜きも兼ねて、ルーク達はケテルブルクに来ていた たまには、奮発しようとホテルの個室をとり、全員各々の個室で休んでいる 手を見ると、段々と透けていってしまう 消えるのが怖くて、ぎゅっと身体を抱き締める (怖い…嫌だっ!ジェイド!) ルークは飛び起きて、真っ直ぐジェイドの元へ向かった ドアの前に来て、ノックしようとした手を止める (甘えてばかりじゃ、ダメだよな) 手を下ろし、外へ向かうのにエレベーターに乗った ジェイドに甘えてばかりで、嫌な思いをさせたくない。もう、あまり時間がないから、余計に負担にさせたくなかった 好きだから、重荷に思ってほしくない 雪がさんさんと降る中、ルークはただ立ちすくんでいた 雪が手のひらに乗り、直ぐに溶けて消える それがまるで、自分のようで切なかった 自分を抱き締める 震えが止まらない (嫌だ、消えたくない、でも、消えるんだ) ガタガタと震えるルークを、何か暖かいものが肩にかかった 「こんな薄い格好で、風邪をひいたらどうするのですか」 愛しい人の声が聞こえたと思ったら、きつく背後から抱き締められた 肩にかかったものが、ジェイドが持ってきてくれたコートだと分かる 「お願いですから、一人で背負わないで下さい。何でも一人で抱え込む癖は、貴方の悪い癖ですよ」 「ジェイド…」 彼の手に、自分のを重ねる (暖かい…) ジェイドの温もりが、とても暖かかった この温もりを手放したくなくて、涙が溢れる ジェイドは、そんなルークに口付けをした 「ああぁ…っ!ジェイド…ぉ!」 ホテルに戻ると直ぐに、ベッドに押し倒された 服を剥ぎ取られ、早急に挿入された 「ルーク、今度からは私に言って下さい。何でも構いません。貴方が抱えるもの全部、私も背負いますから」 「ジェイド…っ」 ジェイドに手を伸ばして、しっかりとしがみつく 「重荷に…ならない?」 「重荷になるのでしたら、こんな事言いだしません」 甘えてもいいのだろうか この手を、拒んだりしないだろうか [*前へ][次へ#] [戻る] |