青春の定義
ラブレター
放課後
おれはグレイに話かけた
「なぁ、グレイ。一緒に帰らない?2人とも部活行っちゃったし」
本当は、慶と翔も合わせて4人で帰ってみたいんだけど、翔が機嫌悪くなるからなぁ……
「ん、もちろ---」
グレイが整理していたカバンから、突然手紙が出てきた
驚いた顔してるってことは、身に覚えがないのかな?
「どうしたんだ?もしかして、ラブレター?」
冗談で言ったつもりだったんだけど……
「……破る」
「ちょっとまって、ストーップ!!え、本当に!?」
すごい、初めてみた
男から男へのラブレター!
「だ、男子校だし、そういうことはあるよね!知り合いにもいたし、そういうやつ」
話には聞いたことあったけども……
「……興味ない」
そういって破り捨てようとするグレイを止める
「ダメだよ!相手は本気かもしれないだろ!」
「知らないやつだし、俺には他にいる」
おれは目を見開いた
グレイ、好きな人いたんだ……
あ、いや、恋人かもしれないな
グレイならいてもおかしくないし
「な、ならさ、そう伝えなよ。おれにはもういるからって。……せめて、返事してやれって」
「……」
まだ、苦い顔してる
「お前だって、告白してなにも反応なかったらいやだろ?異性ならともかく、同性だし、きっとすごい勇気だしたんだと、思うよ」
だから、返事してあげなよ、とおれは続けた
「俺だったら……」
グレイは何を考えているのかわからない表情でおれを見ると、頷いてくれた
「わかった。……ただ、一緒に帰れなくなる」
「そんなの気にするなって。いつでも帰れるんんだから!」
んじゃ、おれはお先!といって急いで教室を出る
「……あれ、おれ、ドキドキしてる?」
なんか、人の見ちゃいけないものを見たような感覚に襲われた
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