青春の定義
お決まりの慶くん
「ふーん、ほーん、優斗は意外と面食いだったんだなぁ??」
慶のからかうような表情に、おれはムッと顔をしかめた
「おれは性格重視派なの!……でも、可愛い子は可愛いと思う」
「はははっ、まぁ男だもんな、お前も!」
バシバシ背中を叩かれる
……痛い
「グレイ!お前はどう思うよ?」
「ん?」
「どの子が好みかって話。あ、ほら、早くしねぇといっちまうぞ!」
こうしてる間にも女の子たちは歩いて行ってしまう
「……あの子」
そういって指差すのは、少し気が強そうな、でも可愛い感じの女の子
「……茶髪かよ」
あれ、今、慶の表情が……?
「慶?どうかし---」
チャイムの音とおれの声が見事にかぶる
「はっ、次の授業は!?」
「え?えっと、科学だけど」
「のおぉぉぉぉ!!」
あ、またお決まりのパターンだ
「ゆ、優斗さま「嫌だよ」
読書感想文だけじゃなかったのか……
「慶、お前そろそろ学習しろよ」
「んだよ、俺は部活でいそがしーの!」
「オレも部活入ってるけど?」
「サッカー部と一緒にしないでくださいー!」
「「……」」
おれとグレイが顔を見合わせる
そして、どちらからともなく笑った
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!